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たとえば湾岸戦争のような、異なる国の軍隊が共同して戦う連合作戦は、いかに遂行されるのか。指揮系統の上下間や部隊間で、スムースな調整を行なうためには、ほとんど機械的とも思われるぐらいに、「見方、考え方」の順序を厳密に定めることが不可欠だ(「軍隊の思考過程」)。一方で、組織の上に立つリーダーの思考法はまったく正反対である。体験的知識をもとに「直覚」を活用し、電光石火、手を叩く間もなく決断し行動する(「プロの思考過程」)。本書では、古今の軍隊の豊富な事例と名将の言葉をもとに、状況判断における二つの思考過程を徹底解剖する。軍隊にかぎらず、日本の組織はますます専門化し、IT化している。人間のもつ決断の速さと創造性と総合性は、むしろこうした時代だからこそ必要とされるだろう。「『人生は決断の連続である』と覚悟することが必要なのだ。そして『決断』するには『クーラージ・デスプリ(精神的勇気)』が必要なのだ」。
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年03月12日
2003年に発刊された本書を2008年に購入。一度読んで、その後長いこと本棚にあったものを再読した。
松村劭(つとむ)氏(1934-2010)は防衛大学を卒業後、陸上自衛隊作戦幕僚、防衛研究所、イギリス国際戦略研究所などで働いた、戦略・戦術の専門家である。
昔は本に書かれている内容の一言一句を理解し...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月12日
スポーツ、ビジネス、戦場..。
あらゆる場面やシーンにおいて適切な『状況判断』というものが求められる。
自分の目標を明確化し、相手の予想される行動と、自分に出来ることを見比べた上で最適な戦略・戦術を選択する。こうした複雑な意思決定のプロセスの要諦を、"軍隊の意思決定手法&qu...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年10月01日
・たとえば、一家で奥さんが、「子供によい教育を受けさせるためには、〇〇学校に入れてその後は海外に留学させなければなりません。そのためには、授業料が高くてもA予備校に入れなければ。このままでは将来の希望がないのよ」といえば、一方で夫のほうは、
「そんなことをいったって、いま俺が稼げるのはこれが精一杯だ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年12月21日
相変わらず松村さんの本は要点をまとめにくい。けどこの著作でもいつもどおりのことを言っている。
軍人が徹底した現実主義であるべきこと、それから命題・前提・分析・総合・結論の手順で思考する演繹的帰納法、それから目標を立てる際に代替のきくものを選ぶとか、それから自身でいろいろ経験し、さらに歴史を追体験する...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月22日
[ 内容 ]
異なる国の軍隊が共同して戦う連合作戦は、いかに遂行されるのか。
指揮系統の上下間や部隊間で、スムースな調整を行なうためには、「見方、考え方」の順序を厳密に定めることが不可欠だ(「軍隊の思考過程」)。
一方で、組織の上に立つリーダーの思考法は正反対。
体験的知識をもとに「直覚」を活用し、...続きを読む
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