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桜が満開に咲き誇る4月。帰国子女の栄美にはその美しさを楽しむ余裕はない。何しろ今日、日本での高校生活の初日を迎えるのだ。「アメリカの話はなるべくしないように。日本人は、みんな一緒なのが好きなんだ」パパの忠告はしっかりと胸にしまってある。けれど予想に反して高校生活は心弾むものだった。ある日、栄美は気になる男の子と遊びに行く約束をしたのだが、なぜか二人は必ずすれ違ってしまい……。時は流れ、栄美は大学生となった。ある人との出会いをきっかけに、高校時代の大切な思い出と痛みの記憶はまったく別の形を見せてゆく――。「誰かのために」清廉な願いを名手が鮮やかに描く、忘れられない青春ミステリ。
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Posted by ブクログ
貫井作品の中でも珍しい青春小説仕立てのミステリ(私の記憶ではない、と思う)。
英語表題のIt will be fine tomorrowが、この小説の核でもある。
ずっと貫井作品を追いかけてきて、生まれて初めて買ったサイン本がこの作品というのは本当に何と言う縁かと思う。
ずっと心をテーマにミステリを書かれている貫井作品に魅せられて、不条理な心のあり方を描かれる方がむしろアリだと思う人間なのだが。この作品もまたアリ、そう変えて行きたくて日本に帰ってきた人間には何と言うタイミングで心に響くか……。
各作品には読者にとっての読み頃があると思う。
まさにこの作品は、私にとって今読んで正解。
幸せな時間でした。
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