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Posted by ブクログ
…五木寛之、彼自身の死生観を形成する“実体験”が
大きくその生き方を方向付けている。
死と向き合い己をよく知ることこそ、生きるということなのだ。
戦後の朝鮮よりの引き揚げに際し、
想像を絶するような苦難に満ちた経験を積み重ねる。
母親に関する想いの強さゆえ、時代の中で混迷し
叩きつけられたかのように、悲劇という光景が
原体験として刻み込まれてしまった…
僕らの時代、今を生きる僕らには、想像すらできないであろう
時代の凄まじさは、人を強くもし弱くもする。
その境目は、やはり人としての真理…死生観を持つに至るかどうか…
死生観は、とても大きな大きな思想の一つだと思う。
人は自らの体験の中で死について感じ、想い、
生を見つめていく。この過程が深ければ深いほど、
豊かさを理解し受容する心が育まれる。
僕は、死に関する本をかなり読んできたけれど、
また宗教の意味を考えてきたけれど、
そして坊さんと話し、座禅も実践してきた、けれど、
まだまだ自らの中に融合することができない。
この書を読むと、自分等は本当に生きているのだろうかと
感じてしまうくらいに、“生きる素晴らしさ”に感銘を覚える。
見るべきものを見ない、考えるべきことを考えない…
それは楽な道のりではあるが、真の満足感、幸福感へと
いざなってくれるものでは、決してありえない。
死生観…死を感じ生と向き合う。
いかに持つかによって、人生は変わってくるのだろうと、
ぼくは強く思った。
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