夜のある町で

夜のある町で

2,200円 (税込)

11pt

4.3

詩集『渡世』で高見順賞を受けた現代詩作家による、待望のエッセイ集。「一日をまるまる空ける。そして人と話をして過ごす。それができたら、しあわせだと思う。」「電車のなかで、二人が語らっている。そのうちの一人が、どこかの駅に降りていく。残された人の表情を見ると、みじかい間ではあれ、人が人とふれあった痕跡が、その顔に残っている。それは、消えていくものであるが、すぐに消えるわけではない。ろうそくの焔のようにしばらくの間、目もと、口もとをうろついている。別れた人と、まだ話をしている。そんな表情の人もいる。」こんなふうに、明るく繊細な文章で書き留められているのは、ゆっくりと、でも確実に変わっている世相と社会、食べ物、作家や本のことである。それをつらぬく思いはひとつ、この国が失っているのは心である前に、まずは言葉なのだということ。その場その場で人間らしくあるために、言葉はある。あきらめ多き人生にあって、知恵と勇気をあたえてくれる、文学の実用書。

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夜のある町で のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年04月13日

    荒川洋治の詩は、正直言うとよくわからない。
    詩は難しい。
    けれど、このエッセイ集は大好きです。
    忘れられている、人との繋がり、言葉の重み、作家たち。文章はとても分かりやすく、視点に温かみがあります。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「本を読むのが遅いんです」そういう人に、このエッセイ集を薦めたいと思っている。
     作者は荒川洋治という詩人である。だから自然と、詩や文学についての話が多くなる。けれど、困ったことがある。そこであげられた作家のほとんどを私は知らなかったのだ。
     彼が口にするのは、忘れられた作家なのである。文学史にも残...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    ぼくには友だちは三、四人しかいない。
    こちらが思っているだけだからニ、三人だろうか。
    また、我が家へ人を招くのは
    一年に一度あるかどうか。
    友だちも客も少ない人生を
    選んでいるのである。

    0

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