ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
「生きた哲学は現実を理解し得るものでなくてはならぬ」(九鬼周造)。なぜ今日の空は美しいのか、なぜあの人が死なねばならなかったか──哲学の問いはつねに日常の中から生まれ、誰にとっても身近なものである。古今東西の思想家の言葉をたどりながら、読者一人ひとりの思索の旅へのヒントを提供する。
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
哲学って、めっちゃハードル低いように見えてめっちゃハードル高いように見えて実はめっちゃハードル低い、、、みたいなことを触れるたびに毎回思う。 結局身近な問いを大事にしようっていうけどいざ学ぼうとすると超むずいみたいな。
「生」「私」「死」「実在」「経験」「言葉」「美」「型」の8つのテーマについて、哲学的な立場から考察をおこなっている本です。 著者は、西田幾多郎などの日本の哲学者についての研究で知られており、本書でも西田をはじめ和辻哲郎や田辺元、三木清といった思想家たちに言及されています。西洋哲学をメインに哲学の諸...続きを読むテーマについてわかりやすく解説している本を期待する読者には、あるいは違和感をおぼえる内容かもしれません。 著者は本書の「序章」で、哲学は普遍的な内容をもつのか、それともそれぞれの文化圏におうじた個性をもつのか、という問いを提起し、異なる文化的背景をもつ思想が相互に対話をおこなう場所として、哲学という学問を理解するという考えかたを語っています。プラトンやデカルトといった西洋哲学とは異なる入り口から、哲学という普遍的なテーマにアプローチする道筋があるということを示しているという意味で、興味深い哲学入門だと感じました。
生、私、死、実在、経験、言葉、美、型の各章に分かれてそれぞれの主題に関する哲学について語っている。古今東西とは言っても、日本の哲学の紹介に重きが置かれているようである。この本は読みやすいが、さてそれぞれの原典を読むにはかなり敷居が高いような感じがする。
著者の藤田正勝さんは、京都大学卒業。だからだと思うが、西田幾多郎や田辺元に関する著作も多い。 彼の哲学に対する姿勢は明確だ。「はじめに」にも、「あとがき」にも書いてあるが、「哲学の問いは、ボクたちの日常生活や経験と深く関わっているものでなければいけない」ということだ。九鬼周造の言葉を借りれば、「生...続きを読むきた哲学は現実を理解しうるものでなくてはならぬ」となる。 たとえば、「善とは何か」、「美とはなにか」、「生とはなにか」、「存在とはなにか」、「死とはなにか」。もちろん大きな問題だが、誰だって考えたことはあるだろう。だが、この本で一番印象に残るのは、ボクにとって「言葉とはなにか」だった。 ■私たちの思索は、私たちがそのなかで生まれ育った文化や伝承の枠のなかでなされるものです。そこでは言語が大きな役割を果たします。 ■井筒俊彦は、コーランの分析を通して、道徳的観念が時間・空間を越えて普遍的であるというのは一つの思い込みであるとはっきり主張しています。道徳的キータームの意味内容は「言語コミュニティーごとの人間生活の具体的現実の只中において」形成されると主張している。 ■私たちは日本語なら日本語、ドイツ語ならドイツ語、それぞれの言語によって、いわば一つの連続体である知覚対象を独自の仕方で分節しているわけです。私たちが使う言葉に応じて、それぞれの仕方で近く対象に切れ目が入れられるといってもいいでしょう。 ■世界の見え方、あるいは世界のあり方に言葉は深く関わっています。その世界の見え方、あり方は言葉によって織り成された世界理解の枠組みとして、私たちのうちに蓄積されます。私たちが日々行う経験には、この世界理解の枠組みが関与しています。私たちの経験には言葉が深く関与しているのです。 ■私たちの具体的な経験の中で使われる言葉はすべて、背後のこの「ふくらみ」を持っています。(中略)経験と言葉のあいだには、先ほど述べたように、超えがたい大きな間隙があります。しかし、私たちはその「ふくらみ」を手がかりにして、この間隙を飛び越えることができます。 最後に書いてある田辺元のことばも大きな共感を呼ぶ。「哲学は自分が汗水たらして血涙を流して常に自分を捨てては新しくなり、新しくするというところに成り立つのです」。 悩みながら、ときに苦しみながら、実際の経験を経て新しくしていく自分。覚悟が必要な言葉だと思う。
●いくつか哲学に関する本を読んで思ったのは、同じ哲学者やその著書のことを述べているのに、解釈や受け取り方に違いが見られる、といったこと。哲学というものは、普遍的な倫理を追求することが目的の一つと認識していたが、哲学の目指す普遍性の手強さを実感した。
懐かしい哲学。 西田哲学はずっとわからなかったけど、今もわからない。 小冊子で再び「純粋経験」 それでもわからない。 「生きるとは何か」 哲学の基本を語っていただいた。 どんなに分厚い本を読んでも、まだまだわからない。 だからこそ、哲学は永遠なのかもしれない。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
哲学のヒント
新刊情報をお知らせします。
藤田正勝
フォロー機能について
「岩波新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
九鬼周造 理知と情熱のはざまに立つ〈ことば〉の哲学
西田幾多郎『善の研究』を読む
日本哲学入門
日本文化をよむ 5つのキーワード
試し読み
はじめての哲学
若きヘーゲル
「藤田正勝」のこれもおすすめ一覧へ
▲哲学のヒント ページトップヘ