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Posted by ブクログ
【書評】会社の老化は止められない
エンタープライズ企業へのアプローチに対しても非常に有効な考え方。
- [ ] 「全体最適を考えよう」というのは、口では簡単だが、一度部分最適の味を知ってしまった人の後戻りは難しい。全体最適とは一般に部分最適の積み上げではなく、「部分非最適」とセットのものだからである。
- [ ] 「データに基づく分析」というのも取り扱いに注意が必要な曲者。データが取れるのは基本的に「すでに起こったこと」でしか無いからである。当初の目的が「過去のデータから将来を予測する」ものであっても、世の(そして老化した会社の)圧倒的多数を占めるアンチイノベーターはそうは考えずに「過去のデータ」にとらわれてしまう。
- [ ] 世の中の人を「知識・経験の有無」と「創造性の有無」で4象限に分類。イノベーターの足を引っ張るのは、必ずしも発言力の弱い人ばかりではなく、むしろエスタブリッシュメントに所属している、「知識と経験はある創造性の無い人」であることが多い。
Posted by ブクログ
老舗メーカーで生きづらさを感じている技術系人材必読の書である。
会社の成長と人間の一生をここまで詳細に対比する発想は従来ありそうでなかったし、ましてや会社にも老化現象があって、かつ寿命が意識されていないという視点も言われてみると新鮮である。
自分の勤務先も創立100年を迎える老体であり、かつての栄光を引きずるバリバリの老人会社であるが、本書で指摘する老化現象、特に官僚主義とオペレーター型人材の優越が著しい。そうか、だから自分のようなイノベーター寄りの人間は周囲と話が噛み合わないし冷遇されるのか!基本未熟で非常識な社員と思われているのね。まあその通りなんだけど。
そういう恵まれないイノベーターが取りうる道は、①丸くなる、②飛ばされる、③飛び出す、の3つしかないという厳しい現実も。さて、どれを選ぶかな。
Posted by ブクログ
■老化した会社
A.老化した会社では「思考停止」現象が頻発する。すなわち、思考が自分中心となり、全体像を考えずに視野狭窄に陥り、具合の悪いことが起これば「私は悪くない」と考えるようになる。
B.老化した会社を活性化できるのは、起業家精神を持つイノベーターである。だが皮肉にも、会社の老化が進むほど彼らを活用できない。なぜなら、会社が成長し、成熟するにつれ、決められた仕事を着実にこなす「オペレーション型人材」が社内で幅をきかせるようになるからである。
C.会社の老化への対処法としては、例えば、次のようなものがある。
・会社の老化は止められないという現実を受け入れる。
・新しい世代を生み出して、世代交代を図る。
・自社の課題を可視化した上で、思考停止に歯止めをかける。
・明確な戦略を持つなど、社員の方向性を統一する。
Posted by ブクログ
会社組織を生き物のアナロジーで分析するのは、よくあるアプローチだと思いますが、本著では、「エントロピーは増大する」という自然科学の大原則から演繹的に組織論を考察する様が、知的で面白いです。ちょっと前に読んだ、福岡博士の模式図『ベルクソンの弧』をイメージすると分かりやすかった。
P196
また商談の「手離れのよさ」についても発想が正反対である。物売り的な発想では、商談の手離れをよくして効率的に数を多くこなしたいと考えるのに対して、ソリューションビジネスにおける「手離れのよさ」というのは「顧客接点が少ない」ことを意味し、むしろ「手離れが悪く」いつまでも顧客接点が残ることを歓迎する。
Posted by ブクログ
会社の老化現象
・ルールや規則の増加
・部門と階層の増殖
・手段の目的化
・顧客意識の希薄化と社内志向化
・社内政治家の増殖
・人材の均質化、凡庸化
人間の心理の非対称性
・変化に抵抗し、それまでの習慣に固執する
・一度得たものは簡単に手放せない
・期待値ではなく、リスクの大きさに反応する
・縄張り意識をもつ
・知れば知るほど近視眼的になる
・自分中心に考える
老化が進むのは、同じパラダイムの組織が生き続けている場合だけである。
老化した組織においては、イノベーターは存在しても活用されないばかりか、異端児として迫害され、行き着く先は牙を抜かれた普通の人になって埋没するか、転職するか
「敵を作りたいと思うなら、何かを変えようとすることだ」byウィルソン米大統領
会社の成長につれて仕事は標準化され、属人化した仕事は悪とされるようになり、誰がやってもほとんど同じ結果になるような仕事のやり方が推奨される
イノベーターは常に孤独と戦わなければならない
世界を変えるのは未熟と非常識
Posted by ブクログ
その通り!
早く世継ぎを作らねば・・・
大企業病は病気ではなく老化、すなわち不可逆な事象であるという指摘。企業は生物ではないので病気も老化も比喩的表現ではあるが、分かりやすさからすると心地よい。
著者は社会を熱力学からのアナロジーを用いて表現するが、自然と社会を単一の抽象化で語れるのかは、個人的に興味深い。局所平衡をキープするために膨大なエネルギーを投入し、ひたすらエントロピー生成を加速させる、すなわち会社を維持するために大量の人員を投入し、価値創出につながらない意味不明な仕事が増え続けると・・・
<個別ポイント>
人間心理において「ない」状態は同じでも「元から無い」と「無くなる変化」ではとらえ方が異なり、変化の方が圧倒的に大きく作用する、これは変化への抵抗、特に減らす、なくすことへの抵抗につながる。
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ビジネス・実用
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