世界文学を継ぐ者たち 翻訳家の窓辺から

世界文学を継ぐ者たち 翻訳家の窓辺から

748円 (税込)

3pt

5.0

十九世紀、文豪ゲーテは「世界文学の時代が到来した」という名言を遺した。そして現在、世界の多極化を映し出す「バベル後の光景」から、新たな文学地図が描かれている。村上春樹や吉本ばなながイタリアの街を闊歩し、イギリス国籍の日本人作家カズオ・イシグロが、かの地の精神的風土を英語のキャンバスに描き出す。多くの作品を翻訳し、最先端の翻訳理論に通暁した著者が、旧植民地からの声や、ホロコーストの沈黙から芽吹いた言葉に耳を澄まし、「悲しみから生まれた希望」を標す五つの作品を取り上げた。二十一世紀の世界文学案内。【目次】プロローグ/序章 歴史のクレバスと現代の創世記/第一章 自分を語り、他者を語る――エヴァ・ホフマン『記憶を和解のために――第二世代に託されたホロコーストの遺産』/第二章 未来への記憶――アン・マイケルズ『儚さのかけら』/第三章 現代の神話――アルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』/第四章 漂泊の果て――記憶の回復――マフムード・ダルウィーシュ『忘却への記憶――一九八二年 ベイルート 八月』/第五章 「不思議なもの」との友情――デイヴィッド・アーモンド『スケリグ』/結び――世界文学への応答/関連図書リスト――この先へ進みたい読者のために

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世界文学を継ぐ者たち 翻訳家の窓辺から のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2012年11月01日

    あえて見ないようにしていた時代の扉をそっと開けてくれる、そんな本でした。
    世界文学という名称を初めて知りましたが、何冊か子供の頃に読み、印象に残っている本もあり、世界文学がそう呼ばれる所以を自分の次元に落として納得することもできました。

    綺麗な文章で、とても読みやすいです。
    手元に置いておきたい一...続きを読む

    0

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