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第二次世界大戦中、ドイツ海軍不沈戦艦ビスマルクが辿った数奇な運命。それは白亜紀に隆盛を誇った恐竜たちに似ていた! 表題作他4作品を収録した珠玉のSFワールド!
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Posted by ブクログ
海が舞台の短編5編からなる。 「レッドツェッペリン」 「鯨鬼伝」 「アウトバースト」 「罪の島」 「滅びし獣たちの海」 「アウトバースト」のみ海は関係なし。 星野之宣と聞くとSFを思い浮かべる人が多いだろうが、これらの5編はどちらかというと「宗像教授」シリーズのテイストが強い。 印象に残ったの...続きを読むは「鯨鬼伝」「アウトバースト」「罪の島」の3編。 「鯨鬼伝」 江戸時代、捕鯨の村であり、村民全員が隠れキリシタンでもある村に漂着した西洋人の話。 漂着した西洋人は宣教師らしいが、ある特定の鯨を見た時、何かに憑かれたようになる。 それには理由があるのだが、明かされるのはラストの一コマ。 そこで初めて、それまでの伏線が明らかになり、「鬼」とはそういうことか、とわかる仕掛けだが、「あの作品」の「あの人」の名を知らないと「?」となってしまうのが難点。 有名な話なので、名前くらいは聞いた事がある、というのも多いだろうが・・・。 「アウトバースト」 南米で新たに発見された古代都市を巡るブラックな物語。 「宗像教授」シリーズ+「ホットゾーン」(リチャード・プレストン)という感じの作品。 「森の神の復讐」の方法がゾクッとする。 こんな方法を取られたら、防ぎようがないから・・・。 「罪の島」 船が転覆し、乗客・乗組員の一部は近くの島に命からがらたどり着く。 そこは、かつて収容所だったようだが、今は誰もいない。 研究施設跡もあったが、そこで研究されていたものは・・・。 ラストのモノローグがグサリとくる。 「人間は罪を小さな島に封じこめて忘れ去ろうとするかもしれない。 だが、罪は人間を忘れない。 それは永久に我々を告発し続けるのだ」 ”小さな島”の部分を入れ替えれば、戦争・公害病・原発事故など、何十年も引きずるような問題の事とも考えられるから。
主に海にまつわる物語を集めた短編集。星野之宣氏らしい民俗学的物語と宇宙の物語の話が含まれている。どの作品も読む者に何かを考えさせる内容となっており、ただの娯楽だけでは終わらない。 古典SFの世界がいつまでも色あせないのはその世界観と話のクオリティの確かさなのだろう。
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星野之宣
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