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Posted by ブクログ 2020年05月22日
ずっと気になっていた作家の本。
とにかく「美しい」という評価がついていたけど、その通り。
こんなに美しい文体の推理小説は読んだことない。
ミステリーとしても極上。あっと驚く展開で引き込まれる。
読み終わるたびにため息をついてしまう。
一番好きなのは「桔梗の宿」
暴かれる真実のあまりの美しさに、最後...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月13日
いやぁ、圧倒的な物語性。ミステリー小説って謎が何なのかが最大のポイントになるから、登場人物たちが無機質になることも多々ある中でこの作品は人物が生の人間として描き切られてる。確かにさらさらっと読み進められるタイプではないけど、読み進めていくうちにどんどん引き込まれていく。表現力が幻影的で瑞々しいと感じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月19日
綺麗な情景描写。
解き明かされていく謎。
読み始めると、どっぷり物語の中に浸かってしまう。
わたしは、報われない恋というのが好きらしい。
遊郭の話、知らずにハマってしまう。
不義の恋というのは嫌いなのだが、現実から離れた世界に浸かるためには必要な設定かも。
何より、不朽の名作とされる表題作の素晴らし...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月21日
どのお話もただ美しい純愛としてだけ了解できるものにはなっておらず、濃淡の違いはあれど底の方にエゴの奔流が流れている。いくつかの事実の断片を手がかりに事件の真相を解き明かすにつれ、そのどす黒い流れが垣間見える仕掛けになっている。そして、偽善であろうと自己満足であろうと情は情であり、純粋なエゴイズムであ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月12日
東西ミステリ第12位。人間の"想い"や"痴情"を物語のベースに据えた佳作です。あっと驚くようなトリックと言うよりも、あっと驚く動機、真実に重きが置かれています。
この時代(大正〜昭和初期)の暗い世相を背景に"心中"や"自殺&qu...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月28日
花葬シリーズのうちの短編5篇。大正から昭和初期の退廃的、破滅的な世界観を持ち、推理小説と恋愛小説を見事に融合させた不朽の名作。まずは「戻り川心中」。2度の心中未遂事件で2人の女性を死なせ、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人、苑田岳葉。その死の理由が明らかになる。そう来たかあ!太宰治の事件もそうだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月11日
各作品、花が共通項の、時代は大正から昭和初期の、連作短編集。
最近、友人にいただいて、古いものだけど、“凄絶な滅びの美学”と、当時の帯が残っていた。凄まじく、恐ろしいという美学なのです。
各作品、ミステリの構成ですが、犯人やトリックを追うものではありません。彼らが、何故その罪を背負う事になったのか、...続きを読む
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