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Posted by ブクログ
自分自身が、地方からそこそこの私立大へ上京した経験があり、いわゆる“中流”から、離婚してシングルマザーになった“下流”へ落ち、そして今また再婚し“中流”へ戻りつつある——
そんな人生を歩んできたからこそ、この物語の描写が驚くほど解像度高くて驚いた。
主人公の由美子のような人に気に入られる娘時代を過ごし、離婚後には珠緒のように見下される経験もしてきた私には、登場人物の階層感が痛いほどリアルだった。また、子育てでも、そこそこ進学校のそこそこの成績だった我が子だから、安心していたら、思ったようにならない我が子の受験。その受験の解像度も高いので、できたら彼の大学受験前に読みたかった本であった。。
Posted by ブクログ
面白かった。
自分の母親が由美子と同じタイプだったので、私は可奈のような価値観で育ち、けれどある時から自分自身の性格とその価値観が折り合わなくなって、翔のような無気力な人間になってバイトを点々とし、さらに何年も経ったのちに悔しさから珠緒のように奮起して1からやり直し、そんな過去を振り返った現在、父親と同じような考えに至っていたから、とてもリアリティを感じた。
登場人物それぞれが片寄った価値観を持っているけれど、それのどれもが本人の持って生まれた性格や環境や人間関係や時間が作り上げたもので。だからこそ、その個々の作り上げてきた価値観は、このお話の中でイヤな女として描かれてた由美子や可奈ですら、本当は大きな間違いがあったわけではないとは思うのだけど。ハッキリとした悪がなくても、いつか大きな間違いになってしまうことは、人生の中で往々にしてあるよねと。読後、大きく心が動くような感動があったわけではないけれど、じんわりしみじみ考えてしまうような本でした。
Posted by ブクログ
がんばる人がんばれない人、っていう対比。わたしはどっちだろうって考えて、どちらにもなると思った。私から見てがんばりすぎてる人を思い浮かべると、たしかに劣等感や責められている気持ち、その人がいることで自分の評価が相対的に下がることへの妬み、少なからずある。逆にもっとがんばろうよとかこうしてみたら楽しいよって言いたくなる人もいる。そういう人とは結局話が合わないし一緒にいると世界が狭まる感覚がある。
この気持ちみんなどう処理してるんだろう?みんな同じような気持ち抱えてるけど隠してるのか、人格者はそうならないのか。
生活レベルのことだけじゃなく、よりがんばりたいっていうのもキリがないよね。がんばっているのが正義になってしまったら、永遠に自分を認められない。珠緒はそうじゃないと思う。天性の(?)100%人と比べない幸福の感じ方。珠緒の台詞には人と比べて自分を卑下したり立場が上と感じたりそういうのはなかった気がする。
珠緒に勇気もらったなぁ。
あと、うまく言えないけど珠緒っていうキャラクターが本の中の人って感覚があまりないかも。珠緒に出会わせてくれてありがと〜林真理子さんって言いたくなる。
「そこそこの大学を卒業→それなりの収入のある男性と結婚→子供を産む」という生き方が幸せかというとそうではない。人はどんな環境にいようと、慢心することなく努力し続けることが大切さだということを筆者は言いたかったのかなと思いました。
登場人物それぞれに共感できるものがありますが、「こんな人、いるかなぁ?」と思うような極端なキャラ設定は面白く、楽しく読めました。
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小説・文芸
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