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どんな犯罪にも「起源」があり、殺人は人間にとって最大の禁忌だ。最初の事件の犯人は20万年前の原始人で、動機は怒りだった。信じていた仲間に失望し、棍棒で仲間を殺してしまう。太古の昔にどんな人間ドラマがあったのか――(表題作「人類最初の殺人」)。誰も知らなかった「人類最初の犯罪」の顚末に国立歴史科学博物館の鵜飼半次郎が独自の理論と手法で迫る。そのほか、「詐欺」「盗聴」「誘拐」「密室殺人」を収録した連作短編集。
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Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて購入しましたが、肝心の人類最初の殺人のお話は序盤でクローズ。短編集なので仕方無い気もしましたが、少々物足りない印象でした。個人的には「人類最初の誘拐」の話が読後感が良く好きでしたが、好みは分かれそうですね。。 あくまでフィクション、小説として楽しむ作品であると感じました。 本作の...続きを読む一つのキーになるのは「感情」ではないかと思います。 殺人、詐欺、盗聴、誘拐、作中に登場する犯罪の数々にはそれを決意させるだけの「感情」が見て取れます。 怒り、欲望、恐怖、妬み、はたまた希望を感じ行うものもあります。 感情に沿って動く我々人間の誰しも、この感情次第で過ちを犯す可能性を秘めている。 そう再認識させられました。
元ネタとも言える遺物もあるだけに(流石にまんまではないにしろ)現実世界とフィクション世界の境界が曖昧になる感覚があった。 そして、ここでも悪人サイドとして書かれるのか中大兄皇子と中臣鎌足。 ラジオ放送のスタイルで語られる人類最初の犯罪の数々。 殺人、詐欺、盗聴、誘拐、そして密室殺人。 日本の話が多...続きを読むいのは、まあさておき。 勿論フィクションなのだが、前述通り本当にあったかもしれないなとも思える不思議な感覚を味わった。 特に密室殺人のトリックは古いミステリにありそうな大がかりなもので、弥生時代にそんなトリック使ったら(不謹慎ながら)面白そうだなとは思った。 弥生時代の話なので、何処の話かはお察し。 作中で所在地を誤魔化すやり方がホラーチックなのも印象的だった。 ラジオ放送だからこそ使えるネタだった。
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