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小早川さん。仲良くなったらなんになる?
人間関係も勉強もそつなくこなし、万事如才ない高校生となった飯嶋直幸(いいじま・なおゆき)。県下でもトップレベルの進学校に入学した彼は、なに不自由ない学園生活を手にした。
そんな飯嶋くんの前に立ちはだかったのは、クラス委員の小早川千尋(こばやかわ・ちひろ)。自らクラス委員に立候補し、邪魔なので副代表は不要と言いはなった眼鏡女子だ。席は中央最前列。
常にテンション高め、キレキレの彼女に、戯れに協力を申し出てみた飯嶋くんだったが、それは思いのほか純な反応で受け容れられてしまった。小早川さんの内面を知った飯嶋くんは、彼女を翻弄しにかかるのだが……。
Key所属の原画家・樋上いたる氏が企画原案を担当したPCゲーム『Rewrite』では、竜騎士07氏、都乃河勇人氏とともにシナリオを担当。アニメ企画進行中の『人類は衰退しました』、読者はもちろん各界人より絶賛された『AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~』に続く、田中ロミオのライトノベル作品第3弾!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
数々の国宝級18禁ゲームを世に送り出してきた伝説的シナリオライター・田中ロミオ氏が手がける学園ドラマ。コメディに比重が置かれていた『AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜』とはテイストが異なり、本作は一年間を通じて男女の関係変化を実直に描いた恋愛小説となっている。主人公・飯嶋直幸は規律を重んじるクラス代表の小早川千尋を牽制すべく、副代表の職務に協力することになるが……という話。ごく普通の生徒で構成されるクラスのはずが、集団浅慮のために誰一人として学級活動に協力する者はなく、結果的に直幸と千尋の二人だけで全委員活動や文化祭の準備に立ち向かうはめになる。平凡な学生生活の中で規律と怠慢の二項対立を誇張することにより、極限状況が生み出されているのが面白い。厳格な秩序を求める千尋も、一年B組においては無秩序という和を破壊する異端者にすぎない。当然、集団は異物を排除する。学園だけではない。職場や家庭、あるいは小規模な友人関係においても一年B組のような環境は常に身近に存在する。同調圧力なき共同体などあり得ないのだ。我々は社会の一員である以上、常に空気を読むことを求められている。安易な和に埋没せず、炎の剣を振える人間でありたいと強く思う。共同体の危うさを描くことに長けた田中ロミオ氏ならではの良作である。
Posted by ブクログ
『AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜』と表面的には似ているけど、扱われているものはぜんぜん別物だった。
こちらはもっと「政治」的な学園コメディで、スクールカーストによる集団同士の対立構造はなく「集団」と「個」が対立している。
一人一人だと普通に話せる生徒であるのに、集団になったとたんに愚劣に堕落していくクラスメイトたちの、目には見えぬ力。
それを作中では「空気」と言い、主人公とヒロインの小早川さんは、衝突をくり返しながらこれと戦っていくのだけど、さすが田中ロミオ先生。一筋縄ではいかせない。
人の顔色をうかがってばかりの世渡り上手な主人公が、融通のきかない小早川さんに心惹かれていく過程が、熱くて青春でキュンとした。
ただ、ラストで不自然なほど急速にクラスがまとまる展開が白々しく、何か大人の事情という「政治」を勘ぐってしまった。
そういうメタですか? 面白かったけど、ラストだけ不気味です。
Posted by ブクログ
『AURA』と同じく高校というある年齢集団が集う学校環境が舞台の人間関係もの
「恋愛」という小説分野わけがあるのだから
広く包括して「人間関係」という小説分野があってもよさそうだが
人間が読み手である以上人間関係を描かない小説もないわけか
登場人物が作者視点のほかに人間のいない小説でも作者と読者は人間であるし
文章を自動生成して生成命じた本人が読む場合も生成命じた過去の自分と読む現在の自分
あるいは生成しなかった自分など自意識に対する人間を想定比較するのであって
またcommunicationの語が伝達連絡なのにそれが交わされる界場として使用される日本語の
空気という概念の呼び方はなんであったのだろう
この作品の場合高校という場だが
幼稚園でも家庭でも職場でも老人ホームでもあの世でも人間が自らを人間と認識する限り
人間関係はなくならないが
例えば小説分野わけにそれに対するものが「恋愛」くらいしかないのも面白い
「教養」「青春」「冒険」として「与えられたもの」「過ごすもの」であり
交わすものではないわけだ
Posted by ブクログ
『人類は衰退しました』が面白かったから、田中ロミオさんの他の本も読んでみようかなと思って、読んでみました。
クラスの様子が自分も似たようなことを見たり経験したことあるなあと思ったりしました(学級崩壊は見たことも経験したこともありませんが)。クラスメイトが協力的でないために、2人で奔走しているのは応援したくなりました。
あと、文化祭の出し物を決めるときのやり取りなんかが面白かったです。妙に息ぴったりで動画の中の気合の入った文化祭の出し物についてコメントしたり、研究発表はつまんないよねとか休憩所は嫌だよねとか言い合ったり。
最後の方はもう何ページが増やして、もう少し細かく書いてあったらもっと良かったかなと思わないでも無いですが、今のままでも十分に面白かったです。
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