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稲村ヶ崎、佐助稲荷、江ノ電のホーム…読むたびに潮の匂いが蘇る。鎌倉・湘南も吉田秋生さんも大好きな私にとって、まさに俺得な作品です。
29歳・22歳・19歳の姉妹と13歳の腹違いの“妹”が、父の死をきっかけに一緒に暮らすところから始まる物語。1995年発表の『ラヴァーズ・キス』と設定が一部リンクしているので、併せて読むのもおすすめです。
エピソードのそれぞれが、誰もがいつか直面する人生のワンシーンです。死にゆく人との向き合い方、実らぬ恋の終わらせ方、抗えない現実を受け入れる方法…と並べると深刻なようですが、吉田先生のタッチと相まって読後感はとても清々しいです。
モノローグの一つ一つが印象的で、中でも「死ぬために故郷へ帰ってきた人と 生きるために故郷を棄てようとする人 どちらもつらく悲しい」(2巻より)という一節は、ふるさとの意味を考えさせられます。それでも鎌倉は山も海もただ静かに在って、人々を見守り見送る街として描かれています。読めばきっと鎌倉を歩きたくなりますよ。
Posted by ブクログ 2018年11月23日
"生きていれば、いろんな出来事が起こるもの。
それを一つ一つきちんと向き合って生きている人こそが、地に足の着いた人生を歩む人。
子供でありながら、大人にならざるを得ずに成長を重ねる主人公に寄り添って歩み続けたくなる傑作。映画にもなっている。登場する人物それぞれに、それぞれの苦悩があり、喜び...続きを読む
すずが鎌倉に来る一巻とこの七巻が好きですね。
人の生死や別れにまつわる話が読んでいて辛い時があります。
この四姉妹には幸せになってほしい。
Posted by ブクログ 2016年03月02日
ずっと続いて欲しいシリーズではありますが、シリーズも佳境に入ってきた感じですね。
すずちゃんの選択に納得し、幸姉や佳乃の恋の新展開にキュンとしました。
登場人物たちの心理描写が繊細で、吉田さんはすごく人を見てる人だと毎回思い知らされます。
できれば四姉妹がおばあちゃんになるまで読み続けたい、そんな作...続きを読む
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