ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
9pt
1972年春、警視庁に出向していた真栄田太一は本土返還が迫る琉球警察本部に着任する。その直後、沖縄内に流通するドル札を回収していた銀行の現金輸送車が襲われ100万ドルが強奪される事件が起きる。琉球警察幹部は真栄田を班長に秘密裏に事件解決を命じるが・・・・・・。本土返還50年を前に新鋭が描く昭和史サスペンス。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
若い作者が沖縄をここまで描くとは。ミステリーの形をとった告発だと思った。「インビジブル」も良かったがすごい書き手だ。 双葉社さん、もっといい表紙にしろよ。
2022.8 真藤さんの宝島もスゴかったけれど、この小説も凄かった。へぼ侍、インビジブルに流れるハッピーエンドとは言えない渋み深みがこの小説にもある。 若い作家だけど坂上泉さんの小説は好きだな〜
本土復帰を前に100万ドル強奪事件が起きる。 ラストでたたみかけるように明らかになる真相に驚愕。 沖縄本土復帰50周年を迎える今この時期に読めて良かった。
2023-8返還前夜の混乱と今に続く差別の連鎖。近代史とも言える沖縄の苦悩が今も感じられる作品である。戦争はするもんやないね。
1972年5月15日の沖縄の日本本土復帰を目前に控えた4月、円ドル通貨交換のための100万ドルが突如強奪される強盗事件が勃発する。 この事案が明るみにでればせっかくの施政権返還にアメリカ側が難色を示す可能性があるため、琉球警察が極秘チームの本土復帰当別対策室を発足させ復帰までに解決させる至上命題が下...続きを読むされる。 その担当となったのが警視庁出向から戻って来たばかりの真栄田太一、上司の室長が皆に慕われている老刑事の玉城泰栄、事務補佐が刑事希望の新里愛子、そして応援としてかり出されたのが謹慎中で真栄田の高校時代の同級生で天敵の捜査一課班長の与那覇清徳、強盗事件の初動に関わった石川署の比嘉雄二の5名。そして米国側からCIDの憲兵で日系二世のジャック・シンシケ・イケザワ大尉が加わる。 強盗事件と戦後すぐに起こった女娼殺人事件が絡み合い、かつ日本復帰を巡る国防総省を含めた米国の縄張り争いなども加わり、事件はスケールが大きくなっていく。 作者は県外の方だが、東大で近代史を専攻していただけあって、資料を丹念に読み込み、今の沖縄の若者が分からないぐらい当時の状況を正確に描写している。 ハリウッド映画が描くなんちゃって日本や、日本のドラマや小説で描かれるなんちゃって沖縄を一線を画している。 特に歴史的描写、地理的描写には舌を巻いた。 ただ校閲もれが一箇所だけ。強盗に誘拐された琉球銀行の西銘勉次長の自宅が「豊見城村小禄」という描写があった(単行本90ページ)が、豊見城村と小禄は隣接しているが別の行政区域なのでここだけは地元の人が読んだらひっかかると思った。 また、主人公の真栄田が父親が台湾出身で戦後は石垣島に暮らし、本人も学生時代は沖縄本島で暮らし東京へ派遣ということで、琉球警察の中でアイデンティティの相克に悩む描写があるが、自分も父親が元々は宮崎出身で台湾で生まれ育ち、終戦時に祖母の出身地である石垣島に引き上げ、その後沖縄本島に移住したことから、その気持ちが痛いほど分かった。 映画化されたらなかなか見応えがあると思った。
1972年の本土復帰直前、復帰後に沖縄県警となる予定の琉球警察。大卒が珍しかった当時の沖縄で、東京の大学を卒業し、故郷の琉球警察に奉職、警視庁への出向から帰ってきたばかりの真栄田太一警部補は、輸送中に強奪された100万ドルの捜査を命じられる。当時のレートで、3億円事件を超える額、これが公になると、沖...続きを読む縄の本土復帰に支障が出かねない不祥事に、少人数で極秘捜査を行う真栄田だったが・・・。本土復帰直前の沖縄の社会を背景に、沖縄人(うちなんちゅ)のアメリカー、やまとんちゅへの複雑な思いが交錯する。読み応えある1冊。
戦後、返還など沖縄の大変な歴史を改めて知りつつ、話はテンポよく進んでいく。 結構なハードボイルドであった。 ジャンルはミステリーだが、戦争に翻弄された悲しい悲劇、やはり文字の力で残していける小説は必要だ。
沖縄の返還前夜の様子が当時の風俗、文化、歴史背景と共に描かれていて勉強になった。若い作家さん。これからが楽しみ。
沖縄本土復帰ちょうど50年。 これは、1972年の5月15日の復帰日直前に起きた100万ドル強奪事件を早急に解決すべく、琉球警察の捜査員が密かに動く物語である。 日米両政府に知られぬよう指示され、少人数で動く捜査員。 彼らの個性が際立っていて、ぶつかり合いながらもまとまっていくのをみることは気持...続きを読むちが良いが、もやもやが残るのは、ラストになり真実が明らかになってからで…やはりこういうことか、と。 そして、復讐というより愛情が優っていたが故に起きた悲劇かもしれないとも思った。 だが単純にそれだけではなく、いやそれ以上に 裏に隠されていた闇や日米の間で翻弄され続ける残酷な島の現実があるが故に起こったことかもしれない。
昭和に生きた沖縄庶民の生活を背景に、沖縄本土復帰の裏事情をサスペンス風に描いた物語。戦争が招いた庶民の貧困や常に犯罪や危険と隣り合わせの女性や子供たちに遣り場のない痛みを感じた。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
渚の螢火
新刊情報をお知らせします。
坂上泉
フォロー機能について
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
インビジブル
新世代ミステリ作家探訪~旋風編~
へぼ侍
へぼ侍 1
「坂上泉」のこれもおすすめ一覧へ
▲渚の螢火 ページトップヘ