夏の体温

夏の体温

1,540円 (税込)

7pt

「出会い」がもたらす「奇跡」を描いた全3篇

■「夏の体温」
2002年刊行、瀬尾さんのデビュー作『卵の緒』で描かれたのは、小学生男子の視点で綴った「親子の絆」。それから、およそ20年を経て生み出されたのは、同じく小学生男子の瑞々しい「友情」物語です。瀬尾さんご自身も「久しぶりに小学生の物語を書きました。子どもがいる空間は生き生きしていて、書いている間、とても楽しかったです」とコメントしている思い入れのある表題作です。

<あらすじ>
夏休み、小学3年生の瑛介は血小板数値の経過観察で1ヶ月以上入院している。退屈な毎日に、どうしたっていらいらはつのる。そんなある日、「俺、田波壮太。3年。チビだけど、9歳」と陽気にあいさつする同学年の男子が病院にやって来た。低身長のための検査入院らしい。遊びの天才でもある壮太と一緒に過ごすのは、とても楽しい。でも2人でいられるのは、あと少しだ──。

■ 「魅惑の極悪人ファイル」
「物語に悪い人がほとんど出てこない」ことがよく知られている瀬尾さんの作品に、どんな悪人が、どのように登場するのでしょうか。瀬尾さんならではの「極悪人」をお楽しみください。

<あらすじ>
容姿にコンプレックスを抱く、内向的な大学生の早智。だが大学1年生の時に発表した小説が文学賞を受賞し、にわかに注目を集める。そして3作目。執筆に苦戦し、それまでの作風とは異なった「悪人」を主人公にした小説に挑む。そのモデルに選んだのが、腹黒いと周りから言われている男子学生、倉橋だった。早智が取材を進めてゆくと……。

■ 「花曇りの向こう」
中学1年生の国語教科書に掲載された掌編。
この度、単行本初収録作品となります。
装画を手がけた人気漫画家・イラストレーター、カシワイさんの描き下ろし挿絵付きです。
まるで教科書のように、文章と挿絵をあわせて堪能していただけるかと思います。

...続きを読む

夏の体温 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    中でも「夏の体温」が印象的だった。瑛介が夜にプレイルームのおもちゃの箱をわざとひっくり返すことを知っていた壮太が置き土産に紙飛行機を置いていってくれたのは微笑ましいと感じた。

    0
    2024年05月04日

    Posted by ブクログ

    三つの話が入った短編集。
    ちょっと泣きたくなるような、素敵な友だち関係の話。
    瀬尾さんの作品は、「バトン」のような大感動物語もいいけど、
    今作のようなさりげない日常の中の素敵な話を切り取ったようなのも、とても好き。

    0
    2024年04月07日

    Posted by ブクログ

    とても良かったです。どの物語も“出会い”をテーマに書かれた温かな作品でした。

    「夏の体温」
    読む世代によって感じ方は変わると思いました。
    瑛介や壮太の気持ちに共感したり、または子どもの成長を見守るような温かな気持ちになると思います。

    最後の「花曇りの向こう」は中学国語の教科書にも掲載されていて、

    0
    2023年11月20日

    Posted by ブクログ

    一つの掌編を含む3話短編集。どれもほっこり優しい。「出会い」をモチーフに友情を描いている作品。「夏の体温」は病棟で出会った小学三年の男の子の友情。難病を抱える男の子の前向きな強さに心が打たれる。それでいて温かくて、少年たちの明るい未来を願わずにいられない。「魅惑の極悪人ファイル」はとても面白く楽しい

    0
    2023年10月20日

    Posted by ブクログ

    短い間に生まれた小学生の友情が素敵です。壮太君が本当に魅力的。人生を楽しむ達人です。そして最後の手紙で胸が暑く熱くなりました。全編瀬尾さんのあたたかい眼差しにほっとします。

    0
    2023年08月24日

    Posted by ブクログ

    あなたは、『長期入院』したことがあるでしょうか?

    人生とはわからないものです。昨日までなんのことはない平々凡々とした日常を過ごしていたはずが、突然に入院を余儀なくされる、残念ながらそんな未来は誰にだって訪れる可能性があります。そしてそれは、子どもにだって言えることです。そんな中に、『低身長』と呼ば

    0
    2023年08月02日

    Posted by ブクログ

    当事者でしか描けない視点をなぜ書けるのだろう。
    瀬尾まいこさんの観察力とそれを文章化するすごさを感じた作品

    0
    2024年04月21日

    Posted by ブクログ

    177ページ
    1400円
    4月19日〜4月19日

    瑛介は長い入院生活の中で、3日間だけ共に過ごした壮太と、かけがえのない時間を過ごす。

    退院した壮太からの手紙にひからびたバッタが入っていたのが小学生らしくておかしかった。その後の2人の友情が気になる。入院や病気といった重い内容を扱っているのに、人

    0
    2024年04月13日

    Posted by ブクログ

    良い話。「魅惑の極悪人ファイル」が好き。腹黒の人へのインタビューのやり方もどうかと思うけど結果みんな良かった。

    0
    2024年02月04日

    Posted by ブクログ

    苦手な人はいるかもしれないけど
    嫌いな人ってなかなかいなかったりする。

    苦手って思っても違う一面見たら
    そうでもなかったりするし。
    ストブラみたいに生きられると幸せそう。

    花曇りの向こう
    短いのに圧倒的な存在感ですき。

    0
    2023年11月23日

夏の体温 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める 小説

小説 ランキング

瀬尾まいこ のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す