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北は北海道・網走から南はタイ・バンコクまで! バッティングセンターを訪ね歩き、そのオーナーの生き様を描いた野球民俗学の大著! バッティングセンターはいかにして生まれ、いかにして生き延びてきたのか。国民的スポーツである野球を草の根から支えた謎多き娯楽施設に迫る!
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Posted by ブクログ
あのイチローが子どもの頃にバッティングセンター で腕を磨いていたのは有名な話です。 バッティングセンターは、どちらかというとそれま ではゲームセンターのような娯楽施設としてみられ ていましたが、イチローのエピソードによって、プ ロへ、さらにはメジャーリーグへつながる入り口と して認められたのです。...続きを読む 現在では元プロ野球選手による野球教室なども開か れて、「道場」のようなポジションを得ている施設 もあるそうです。 しかしここまでの道のりはどのようなものであった のか。 日本で最初のバッティングセンターは、1965年錦糸 町の楽天地にできたらしいです。今のパルコですね。 それから約半世紀、バッティングセンターという施 設がどういう歴史を経て、現在の立ち位置にあるの か。 冒頭に掲載されている宮城県気仙沼市のバッティン グセンターの件は涙を誘います。東日本大震災で亡 くなった家族との約束を果たすために、バッティン グセンターを造るという、日本版フィールドオブド リームです。 今でも地方の幹線道路沿いには忘れられたようなバ ッティングセンターを目にする機会があると思いま す。 日本の原風景を愛する人たちに贈る一冊です。
全国各地に細々と生き残ノスタルジックなバッティングセンター。その歴史から現在まで。野球愛に満ちた好作品。 昭和に生まれた庶民の娯楽はおしなべて転換期に差し掛かっているという。 ゲーセン、ボーリング、カラオケ。スマホ全盛の時代。バッティングセンターも生き残るのが難しい時代。 錦糸町の楽天地に始まり...続きを読む全国に広まったバッティングセンター。一時衰退するもストラックアウトとイチロー効果で復権。 本書は全国のバッティングセンターを訪れ経営者に取材した作品。震災後の気仙沼、生き残った父子が作った気仙沼フェニックスバッティングセンターの話は涙なしには読めない。 スナック。ドライブインと並んでバッティングセンターはノスタルジックな日本文化の一部だろう。 さあ、本書を読んでバッティングセンターに行こう!
この世に『人にすすめたい本』と、『人にすすめたくない本』があるとすれば、この本は『人にめっちゃ進めたくなる本』である。 足で稼いだ情報を、偏見や思い込みを交えずに淡々とでも熱く書き連ねる文章にどんどん吸い込まれていった。 私はこの本でいうところの”イチロー世代”あるいは、”ストラックアウト世代”...続きを読むであり、まだギリギリ、学年で運動神経のいい男子の上位はほとんど、野球部だった時代に少年時代を送った。 父に連れて行ってもらったバッティングセンター、まだやっているのだろうか。 おうち時間のお供に、皆様もぜひ。
日本のバッティングセンターの歴史から現状の経営問題、後継者問題まで平易な言葉で書かれているが、その内容は大変深い。なぜがボーリングの歴史も学べる。 バッテイングセンターだけではなく日本の娯楽史を考えるのに大変面白い一冊
消えゆく昭和の遺構、と言われ続けてなくならないもの、ってあると思ううちのひとつ、バッティングセンター。野球「文化」を受け継ぐこの場には先達の意志と愛が詰まっている。
2022/09/01 23:53 確かに今のこの時代、バッセンの経営は大変だろう。俺自身、草野球やってた頃はほんと良く行ってたけれど、今じゃちょっと足が向かないもんな。その頃行ってた新所沢のセンターが今もあれば、ふらっと行くんだろうけどな。 でもやっぱり、無くなってしまわないように、見かけたら行けれ...続きを読むば良いよな。 最後のピエール瀧と著者の対談も面白かった。
次のやすみはバッティングセンターに行く。 高校時代のチームメイトが、キャッチングの技術向上のため、キャッチャーミットを持ってバッティングセンターに行った逸話を思い出した。
バッティングセンターなんて何年も行っていない。けれど実は昔かなり通ったことがあるくらい好きなアミューズメントです。たまに行きたくなったりすることもある唯一に近いものかもしれません。野球部に所属したことも無いし、なんなら野球自体やったことないかもしれない位縁遠いのですが、野球漫画は大好きだし憧れはある...続きを読む。 そんな半端な野球への欲求を大きな腕で受け止めてくれる存在、それがバッティングセンターです。 そんな斜陽産業と思われるバッティングセンターへの想いを全開にした、珍しい本です。思った以上に取材に力を入れていて、キワモノかと思ったら真っ当な文化史と言える一冊です。 高度経済成長期はいろいろなアミューズメントは花ひらいて、いろいろな事に希望が持てる時代でした。僕らはその最後の輝きを体験した世代なのかもしれません。
橋本倫史『ドライブイン探訪』とか刈部山本『東京「裏メシ屋探訪記』とか、「消えていく昭和」探訪本が懐かしさだけではなく、社会の変遷に対する気づきを与えてくれたので、この本にも飛びつきました。先ずは野球体験が貧弱な自分も、なんやかんやでバッティングセンター行った時の記憶がよみがえりました。車の免許取りた...続きを読むての時に仲間と、デートの時にノリで、あるいは酔っぱらった時に繁華街で、あるいは子どもにバット振らせたくて…なんやかんや忘れていた記憶の蓋が開きました。そして「消えていく昭和」ではなく、数は少ないけれど新しく開業する新しい世代がいるのにも、野球の凄さを感じました。特に第一章の「被災地に生まれたバッティングセンター」だけでも読んでよかった…と思いました。被災地に実家のある知人から聞いた、11年前仮設住宅の子どもたちがなにかを解放するようにタイヤに向けてひたすらバットを振っていた、というエピソードと重なりました。本書でも触れられていますがイチローだけでなく、大谷翔平も育んだ施設の盛衰記。広島の高揚バッティングセンターの佐久間さんの言う「‟バッティングセンターのオーナー”になっちゃダメ。‟バッティングセンターのおっちゃん”にならんと。」という言葉、沁みます。そして著者いわく、すべてのオーナーが言う「この地域の役に立ちたい」。野球LOVEは地域LOVEから始まるのですね、きっと。
本書を知ったキッカケは『日刊トロマガ』といって、 ライター北尾トロ氏のメルマガで知った。 北尾氏と本書の著者は仲間だ。 著者は言う。 「バッティングセンターの本を作りたい」 「いいねー!やれよ」とトロ氏が答えた。 その会話から5年位は経って完成したのが本書。 第一章から涙が出てしょうがないし、 ...続きを読む決して電車では読めないなあ。 2011年の東北震災で被害にあった人のお話。 気仙沼フェニックスバッティングセンターの代表千葉氏からバッティングセンター(以後BC)を始めた話を聞いた。 震災から2か月後の5月。 気仙沼から2時間の所にある、BCを見つけて少年野球をしている息子瑛太と入った。 震災のうつ状況を吹っ飛ばす程の気分転換ができた。 その時に息子が言った一言で千葉氏はBCを気仙沼に作ることを決めた。 『ねえ。お父さん、BCを作ってよ、僕お父さんに連れていってもらえるからいいけど、打ちたくても行けない友だちがいっぱいいるから』。 その時に『ああ、いいよ』と迷いなく返事をした。 しかし、BCを作るのに、なんと1億円かかることがわかった。 そして、涙の1章のラスト。それは読んでくださいね。 その後、2章では、BCの歴史を勉強したり。 3章では、ボウリング流行とBCの関係を知り。 4章では、BCブーム最盛期のお話で盛り上がり。 5章では、BCが危ない時に、イチロー選手の一言で 救われる話があったり。 6章以降は、新しいBCの時代を感じたりした。 そして、あとがきにて著者はこう締めくくった。 『日本のバッティングセンターは永遠に不滅です。』 本書は、懐かしのバッティングセンターに哀愁を感じる貴方にオススメの本です。
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