超訳 人間失格 人はどう生きればいいのか

超訳 人間失格 人はどう生きればいいのか

1,540円 (税込)

7pt

4.0

本書では、齋藤孝先生が『人間失格』の世界を「超訳解説」していきます。

超訳解説とは、太宰治や主人公の葉蔵の心情を読み解き、小説には書かれていない部分を想像しやすいように補完していくことです。

太宰や葉蔵が抱える世間への恐れ、生きるうえでの「ぎこちなさ」。
SNSの普及によって、新たな世間、「ニュー世間」ともいうようなものが形成された現代は、この感覚を誰もがリアルに共有できるはず。
その普遍性をクリアにし、いまを生きるヒントにする。
それが「超訳」であり、この本の目的です。

「超訳解説」は自分の内面を探る最高のガイド

本書では、小説「人間失格」を8つのブロックに分けて「超訳解説」します。
たとえば次のように。

・「恥の多い人生を送って来ました。」に秘められた意味
有名なこの一文について、齋藤先生は、「恥」こそが日本人の心情をひも解くキーワードだといいます。恥を知ることは、品性を持っていることであり、道徳心の表れである。多くの人は、恥を知り、世間とのズレを埋めるために何かしらの仮面をつけている。そこで大切なのは、「自分は何の仮面を被っているのだろう」と意識することです。

・居丈高に正論を語る人たちへの対処
葉蔵の周りには、葉蔵の嘘をとがめ、正論を述べる人たちがいます。正直者の皮を被り、責め立てることで自分の立場を強くするような人たち。それらを、有名人のスキャンダルを叩く現代の人たちになぞらえ、主体性や軸を持つことの大切さと方法を伝えます。

・なぜ簡単に死を選ぶのか
葉蔵は、ツネ子という女と、大した理由もなく、鎌倉の海で心中未遂をおこします。この感覚を生と死の「地続き感」とし、「YOASOBI」や「ヨルシカ」などの夜系アーティストに若者たちが心酔する現代の状況と合わせて、ひも解いて行きます。

こうして、世間を恐れて偽りの自分を演じる葉蔵の心を探るうちに、「自分のことが書かれている」と思えてくるでしょう。そんな「共感的読書」体験は、自分の内面を探る最高のガイドにもなります。

齋藤先生から、葉蔵によく似たあなたへ

各ブロックの最後に、「葉蔵とよく似たあなたへ」として、齋藤先生からの手紙を用意しました。
そこには、葉蔵と同じ苦しみを抱える「あなた」への、生き方のヒントが書かれています。

本書を読めば、『人間失格』のストーリーと意味を理解し、自分ごとに置き換え、解決策までも得ることができる。これが「超訳」の力です!

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超訳 人間失格 人はどう生きればいいのか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    内面に向きあわずに過ごしているとどうなるか。うすっぺらい人間になります。(P.5)
    しかし、内なる井戸のようなものに深くおりていくには、あるいは内面にある岩盤を掘るには、相当強固なドリルが必要です。太宰治は、自己という存在の最深部まで掘り進んだ人です。ものすごい感覚を持って、死ぬ気で掘り下げ、それを

    0
    2022年07月29日

    Posted by ブクログ

    太宰治の「人間失格」を解説しています。
    なぜ今「人間失格」なのか。

    それは、この作品で扱われている「生き
    づらさ」の問題が現代にも通じるテーマ
    であるからと齋藤氏は言います。

    「人間失格」の主人公は世間というもの
    が分からず、他人の目が怖いと感じます。

    外見では道化役を演じ、明るく振舞って

    0
    2020年12月28日

    Posted by ブクログ

    元々人間失格が好きで、新しい知見を得たいと思い購入。現代のアーティストや漫才師などを例にとる部分もあり、人間失格はちょっと読みにくいなーって方にも分かりやすく書かれていると思います。

    0
    2023年10月16日

    Posted by ブクログ

    齋藤先生の国語の授業を受けているようで、わかりやすかった。
    「ただ一切は過ぎて行きます」良いことも悪いことも過ぎて行く。

    0
    2023年08月19日

    Posted by ブクログ

    ■“繊細さん”(HSP)は読んでおきたい。病的なほど繊細で敏感な心理に共感、著者の行間解説に納得■

    原著(太宰治)は、そのタイトルの重苦しさや内容の暗さから、あえて再び手に取ろうと思うことがなかった。
    ところが、たまたま寄った書店で本書が平積みされており、タイトルの重厚感を残しつつもライトなタッチ

    0
    2021年04月23日

    Posted by ブクログ

    「世間とは個人」
    「ただ一切は過ぎていく」
    文体が苦手で原作自体しっかり読んだことがなかったかも。
    こういうガイドがあるとわかりやすいね。

    0
    2021年01月23日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「人間失格」を読んだことがあるけど、そのときは葉蔵に共感できる節は少しあったけど、あくまでも自分と重なることはほとんどなく、どうしようもない人だな〜って感想だった。
    この超訳を読んで一番心に残ったのは、世間は個人だということ。SNSで批判してくる人も、メディアで取り上げられてることも、世間の皮を被っ

    0
    2022年04月17日

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