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60年間、挫折体験などなく絶対の自信をもって生きてきた精神科医が重症のうつ病になった。うつ病に罹患した精神科医は、客観的な診断を下せるのだろうか。発症のきっかけは何だったか、どんな経過を辿ったのかなど、専門家ならではの解説を交え、心の内も真っ正直に綴っていく。回復するためには何を心がけたらよいか? 本書は、精神科医が自らのうつ病をモニターした報告である。
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Posted by ブクログ
「心の風邪」などと呼ばれるうつはごく軽症てあり、本当のうつ病は命まで奪いかねないほど深刻。精神科の勤務医であり、60年間絶対の自信を持って生きてきた著者が問わず語りに描き始める。 インターンから新設病院立上げの責任者、たやすく博士号を取得し、航空会社の産業医就任と経歴は確かに花道のよう。 還暦...続きを読むの祝いも済んだ、ある出来事から専門家である自身も気付かないうちに症状は進んで行く。判断ミスや記憶の欠落が起き、長期の休暇を余儀なくされる…。 読み物というよりも、専門的な知見も交えて、”実体験に基づく”とした、メモのような淡々とした描写が、かえって著者の生き様を浮き彫りにする。
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小松順一
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