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トランプ大統領誕生には“行き過ぎたグローバル化への反動”という必然的要素があった。アメリカは現在100年に一度の転換点にある。そしてトランプ旋風は、ヨーロッパ、中東、アジアにまで及び、もはや二十世紀の常識は通用しない。アメリカ、ヨーロッパ、中東の駐在経験と豊富な人脈を有し、トランプ氏勝利を予測した外交官が、この歴史的大変動をわかりやすく解説、日本の選ぶべき道を示唆した。トランプ以後の世界はどこへ向かうのか。
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Posted by ブクログ
トランプを支えたのは、自由貿易の結果、大学にもゆけなかった貧しい白人層であった。 取り残された白人、虐げられた白人に光を当てて、かれらを救おうとしたのがトランプだ。 トランプ政権の発足から5カ月たった状況をまとめたのが本書です。 気になったのは以下です。 ■選挙に勝つための方法 ①穏健戦略 中...続きを読む道、無党派層を取り込む戦略 ②大衆動員戦略 トランプが採用した、従来からの支持者の投票率を劇的に上げるもの ■トランプの政策は、ポピュリズムか ・アメリカで唯一、死亡率が増大している層があった、それは、高卒以下の貧しい白人層だった。忘れられていた存在、失業、不法移民、イスラムのテロ、そして、世界の警察として戦った結果傷をおって帰ってきた者 ・その怒りが臨界点に達した時にトランプが現れて、彼一流の方法で火をつけた。 ・彼らを救うための政策こそが、「America First」 アメリカ第一であった。 ■世界一の格差大国アメリカ なぜか ・共和党を中心とした小さい政府を望む政治文化をもつから ・グローバル化の震源地であるから ・アメリカは世界最大の移民大国だから ⇒トランプの落差問題対応策 ①減税、規制緩和+インフラ分野の積極投資⇒経済成長を実現し、波及効果が低所得層に届くのをまつ ②大統領本人の介入による雇用創出のドラマ的演出 ③外国政府との交渉によるアメリカに有利な取引の成立 ⇒移民問題 ⇒不法移民 ⇒外交問題 ⇒対中国:外交・安全保障分野におけるアメリカ第一主義 ■リムランド アメリカの地政学的重要エリア 反米勢力、 ①北東アジア 中国の台頭 南シナ海の安全保障 TPP ②中東 スンニ派:サウジアラビア、シーア派 イラン アラブの春:民主主義が成立する3つの条件 ①秩序確定していて、公正な選挙が実施できる ②政治意見を述べる自由がある ③国民の間に共同体意識があり寛容な精神が共有されている イスラム ③欧州 EU:金融・通貨政策は統一されているが、財政政策は各国という統合の中途半端な状態 難民問題:ブログジット NATO ■アメリカの最友好国は同じ海洋国家(シーパワー)、アジアなら日本、欧州なら、イギリス 目次 はじめに 第1章 トランプ旋風の本質 第2章 アメリカの転換点 第3章 ヨーロッパの不確かな未来 第4章 中東の混乱 第5章 アジアの激変 第6章 日本の選択 おわりに 参考文献 ISBN:9784396115043 出版社:祥伝社 判型:新書 ページ数:287ページ 定価:840円(本体) 発売日:2017年05月10日
文字通り、元外交官がトランプ大統領就任以降のアメリカや世界情勢を分析する一冊。 トランプ大統領就任は決して偶然ではなくある種必然であり、そして今後の世界情勢について非常に勉強になった。
トランプ大統領の当選は必然である的な説明もこれまでいくつか耳に入って来ている。つか、いくつかしか耳に入ってこないのが日本のマスコミのあかんところかもしれないけど。 案外というか、大統領選に挑んだ戦略がぴったりハマったようなところがあって驚いた。 ある意味、米国の底にドロドロと渦巻いていたものを噴き...続きを読む出させてしまったというか。 別段トランプ大統領を評した本ではなく、まさにそれ以降、米国を中心とした国際社会の変動とそこに日本がどう関わっていくかを論じている。 日本はまだ、幸運なんだろうなと思うわ。 ただ、このままでいいのかどうかは全く違うわけで。
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外交官が読み解くトランプ以後
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高岡望
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