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原爆を落とされても、原発事故が起こっても、なぜ原子力信仰は揺るがないのか。安全/危険の不毛な二項対立を越えるには、どうすればいいのか。象徴・反復・否認・両価性・無常観……精神分析的視点から、親/反原発を問わず全ての日本人の心に潜在する「享楽」の正体を読みとく。閉塞状況に風穴を開ける新しい脱原発論。
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Posted by ブクログ
はずかしながら,"原発"に不感症なじぶんがどうしてそうなのか知りたくて,読んでみた.原発に不感症というのは無関心ということではなくて,反原発・脱原発の主張もわかるし,原発推進派の主張も否定できない,何を信じればいいのかわからない状態.行動原理を支える精神の部分が混乱している状態....続きを読むできることは,理解しようとすること,かなと.
なぜ原発がダメなのか、なぜ倫理に反していると思うか、を精神科医の立場から述べた本。 この本で言っているのは原子力、原発は「象徴化」しないことが大事ということ。 「希望」と「恐怖」という決定不能な「両価性(アンヴィヴァレンス)」が、原子力に「享楽性」を与える。しかも、個人の享楽ではなく、集団的な享楽...続きを読む。。。そして集団的な享楽は個人の欲望の譲歩を強いる。 象徴として現実世界から引き離したりせず、集団的享楽に惑わされず、個人レベルで原発が引き起こしている問題を見つめて、そして、その問題に私もどうやって携わるのか?というところまで読者の意識を持っていく力がある本。 ちなみに、著者は、文筆家として、アーティストとして、揶揄化し続けるという闘い方をするそうです。
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原発依存の精神構造―日本人はなぜ原子力が「好き」なのか―
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斎藤環
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