世界記憶コンクール

世界記憶コンクール

小説・文芸
638円 (税込)

3pt

ある日、萬朝報に載った『記憶に自信ある者求む』という求人広告。昔から見た物を瞬時に覚えてしまう力に長けた博一は、養父の勧めもあって募集に応じ、見事採用となった。高い給金を受け取りながら、大学教授から記憶力の訓練を受けていた博一だが、あるときから教授と全く連絡が取れなくなり、友人の高広に相談を持ちかけたところ――(表題作)。明治の世に生きる心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年の出会いをはじめ、明治の世に生きる人々の姿を人情味豊かに描いた5篇を収録した作品集。〈帝都探偵絵図〉シリーズ第2弾。

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世界記憶コンクール のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    シャーロック・ホームズが縁で知り合ったふたり、という前提を思い出させるような第2巻。
    1巻同様にふたりが中心となった日常の事件を解決していくのかと思いきや、1巻で登場した人物の視点で描かれる作品あり、時系列の異なる作品ありで動きがあって面白い。
    まだ親しくなる前のふたりも描かれるこの巻で、恵少年から見た「そばで見ていても眩しいくらいの信頼関係」というふたりの距離感も描かれるのが面映ゆくて良かった。

    どの話も良かったけれど特に印象に残ったのは『生人形の涙』かな。あえてすべてを描かず余韻を残す結末。
    時間の流れと信頼や絆を感じさせるお話がまとまっている巻だなと思う。

    0
    2020年09月05日

    Posted by ブクログ

    高広と礼の出会いの話とか高広の義父の話など時系列的には前作よりも前の話が入っていたり、恵の話は時系列的には前作よりも後のものなど入っていたりと、時系列は飛びますが、あまり気になりませんでした。
    特に高広の義父の話や恵の話は殆ど高広は出てこなかったりするのですが、私は高広や恵が出てこない事にイライラする事なく、楽しく読めました。
    二人の出会いの話はさりげなくて、あとがき読んで気がつきました。そう思って読むと、確かに、出会いです。そう思うと、ちょっと変な感じのした場面がキラキラするので不思議です。
    『人形遣いの影盗み』も読みたいのですが、なかなか見つからない…店頭じゃなくて、ネットで探した方が良いのかなぁ?

    0
    2012年09月06日

    Posted by ブクログ

    恵と、その友人幸生の物語が一番好きかな。
    全体的に、優しい風がふいているような物語群。


    でも、この人の文章・・・私、時々見失いそうになるんだけど、
    私の読解力が低すぎるのかな?
    よく、遡って読みかえしている^^;

    0
    2013年08月05日

    Posted by ブクログ

    話は相変わらず面白いし、雰囲気も好きなんですけどやっぱり文章がちょっと読みづらいなあというのが残念です。
    でも登場人物は皆魅力的で、好きです。

    0
    2013年02月28日

    Posted by ブクログ

    前作のぎこちない感じが抜けて、いろんな視点からの帝都ミステリー。
    あんまり深刻にならないのは良さかな。とっても人情的。
    前のを読んだときは現代ミステリ寄りだと思ったんだけど、古い用語を使い倒した回りくどさが時代小説っぽい。でもまだ次作も読みたい。

    0
    2012年08月29日

    Posted by ブクログ

    てっきり主人公固定と思いきや前作と違い主人公と時系列が1話毎に変わるので、また違った面白さがありました。巻末の解説にもありましたが、里見&有村シリーズではなく帝都探偵絵図だから帝都の人ならだれでも主人公になりうるって感じなんですかね

    0
    2012年07月19日

    Posted by ブクログ

    静謐で、それこそ竹のようにすっと背筋を伸ばして
    凛と冷えた空気が流れ

    小説って作者による音楽がずっと奏でられているものだけれど
    このシリーズでは音のない音楽があって
    登場人物の動作による音しかきこえない。

    あと風景の音と。

    風であったり舗装されていない土の上をゆく足音や
    大八車、紙に鉛筆を走らせる音、
    ため息や白菜の芽が顔を出す音。

    気持ち良い男たちによる清々しい物語。


    やっぱ好きだなあ、このお話たち。



    そう、意外に礼ってかわいいらしいんだ。
    聞き耳たててたんだね。

    0
    2012年06月18日

    Posted by ブクログ

    シリーズ2作目。
    今回のテーマは親子の恩讐という感じか。
    文庫化で追加された5話以外は親子関係が物語りに深く根ざしている。


    『世界記憶コンクール』
    一目見ただけで文章を覚えることが出来る質屋の息子。
    父に勧められ、新聞広告の求人に応募し記憶力を鍛える訓練を受けるが、その内容がいかにも怪しく雑誌記者の高広に相談を持ちかける。
    ホームズの『赤毛商会』を下敷きにしている。
    2組の親子を通して子を思う親の心も表現されていて味のある話である。
    ミステリとしてはうまくいきすぎか。

    今回は1巻と時系列が逆転している2話が収録されていて
    『氷のような女』は高広の義父基博の話、
    『生人形の涙』は高広と礼の出会い。

    『氷のような女』
    製氷とその販売が行われるようになった明治初期、安全基準に満たない悪水氷流通の黒幕を高広の義父基博が探る。
    基博は高広よりも一枚も二枚も上手なひとである。
    ほのかに恋愛要素もあり。

    『生人形の涙』
    かつて日本に滞在していたイギリス貴族が若かりし頃遭遇した”動く人形”の謎と、
    30年後の(この本で言う)現在、貴族の勲章を盗んだ相手を見つけ出し、在り処を探り出すという2つの事件を高広が解決する話。
    動く人形の謎は切ない展開。
    ハッピーエンドかは微妙なところ…。
    現在の話はこれまたホームズの『ボヘミアの醜聞』に着想を得ている。
    動く人形のトリックを使って隠された勲章を探すという繋がりはおみごと。
    相変わらずうまくいきすぎだけど。

    『黄金の日々』は第1作で出てきた少年が主人公となり謎解きをする変り種。
    違った視点で面白かったものの、犯人を疑った理由がちょっと切ない。彼はいつか報われるのだろうか。

    『月と竹の物語』
    白昼堂々小間物屋のディスプレイから金塊を盗んだ犯人を探す。
    文庫化で追加されたエピソードで短いお話。高広の礼への愛を垣間見る回。
    礼はかぐや姫ですか、そうですか。
    確かに美しく、高広に謎解きとホームズの新作の翻訳をねだる姿はかぐや姫でございます。

    今回礼の影はかなり薄い。
    シリーズ全体としての動きは緩やかである。
    ミステリとしては平凡だけれど物語としてはよい。

    今回から各話に表紙がついたのがよかった。

    0
    2012年05月24日

    Posted by ブクログ

    最初の作品とは視点を変えた作品が集められている
    欲張りな一冊になっているかな
    2冊目から読んでもいいかも

    0
    2021年02月04日

    Posted by ブクログ

    明治が舞台の『帝都探偵絵図』シリーズ第二作。作品のイメージと表紙絵が見事に一致しているので、表紙買いしてもOKな作品です。
    美しくて清廉、人情味が溢れるミステリというより、もはや群像劇。
    今回は高広の養父の過去話が出てきたり、前作のあのキャラが主役になったりと、『帝都探偵絵図』シリーズの世界が一回り広がっていった感じです。
    明治の、あの雑然としていて近代化されつつ古い時代の空気も残っている雰囲気が大好きなので、このシリーズお気に入りです。
    ミステリのトリックの奇抜さではなく、物語としての美しさやキャラ萌えで読ませる作品集です。

    0
    2012年05月23日

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