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3.11で我々に突きつけられたのは、文明の限界である。人間がテクノロジーによって自然を飼いならし、開拓し続けることには限界があり、終わりなき成長は夢でしかないと露呈した。早晩、世界が直面するであろう文明の壁に真っ先にぶつかった日本。国家と資本主義の構造を原理的に問い直してきた哲学者と、リスクと社会の相互作用を論じてきた科学史家が、天災・テクノロジー・エネルギー・経済成長の関係を人類史的に読解しながら、日本が描くべき新しい時代へのヴィジョンを提示する。【目次】はじめに 菅野稔人/第一章 天災が日本人をつくってきた/第二章 テクノロジー・権力・リスク/第三章 テクノロジーはどこへ行くのか/第四章 エネルギーと経済のダイナミズム/第五章 国力のパラダイム・シフト/おわりに 神里達博
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Posted by ブクログ
資本主義は成長をし続ける宿命にある。
資本主義を加速させようとする人はそのことをよく理解している。
そしてそれに異を唱える人をナイーヴのように評価する。
しかし実のどころナイーヴなのは無批判に資本主義に乗っかったままの人だったりする。
資本主義は構造的に早晩限界を迎えることを理解していないのだ。
本書は論点も整理されており資本主義がなぜ、そしてどう限界を迎えるのかを理解する手助けになる。
確かに資本主義は恐ろしい加速度をつけて疾走している巨大なシステムだ。簡単にはとめることはできない。そしてとめることが正しいこととも思えない。
しかしその先を見据えるためにはきちっとその限界を理解しておく必要もある。
Posted by ブクログ
対談本なのですっと読み切れてしまうがなかなか面白い指摘が多い
長いスパンで日本史(といっても有史より前も含むが)を見ると大災害が歴史的変換点の起点になっている、ということか。
日本では革命の代わりに大災害が起こっている感じが近いのか。
大災害にさらされてきた日本人はその無力感により基本的に反権力であるとの指摘が結構説得力があった。
それと何故アジアの人口密度が高いかについての指摘で単位面積当たりの米と小麦の収穫量(カロリーベース)が6倍あるとの指摘もおもしろい。
もう一つ、4大文明のうち中国文明を除く3つは滅亡したがこれの原因は資源収奪のための自然破壊(森林伐採)による砂漠化が原因との指摘に納得。
Posted by ブクログ
地震や火山活動、台風などによって日本の統治システムが瓦解していくことは、実は珍しいことではない。江戸幕府が倒れたのも、黒船よりも安政の大地震によって既存の統治機構の信頼性が揺らいだからと言われている。
果たして、東日本大震災後の日本社会はどうだろうか。誰も今の政府の言うことなんか信じちゃいない。それでも世の中を覆う漠然とした不安に、我々は向き合っていかなければいけないのだ。
文明論においても、経済成長という幻想は戦後のたった40年程度のものであると結論づけている。それでも現代社会は、経済成長という至上目的を守るために、年間3万人もの自殺者を生み、数十年後には空き家率が40%に達するというのに35年ローンを組んで新築住宅を売り続ける。
文明は没落する。この崩壊プロセスにおいて、次の創造が生まれていく。
Posted by ブクログ
景気循環だとか、資本主義の限界だとか言われている今日この頃ですが、
そんなスケールの話ではなく、
今の化石燃料をベースとした文明の終わりを
我々は、今まさに経験しているのだということを、
萱野氏と神里氏が対談で確認している。
萱野氏の超マクロな視点と
神里氏の科学史的視点が、
今まさに転換点であることを示していくのが、
逐一納得させられる。
多くの人は、この転換点を生きることは、
不安に思うだろう。
だが、それはこの上のない経験なのだ。
道を誤らないように適切に判断して、
行く末を見届けたいと思う。
自分が生きてる内に大転換できるかどうかは、
わからないが、
子供たちが、路頭に迷わないように
自ら考え、判断する力は、つけさせたい。
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