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経済危機から抜け出せない先進国、資源不足と環境汚染に悩む新興国、貧困に苦しむ途上国。追い打ちをかける気候変動と原発事故。これらは二〇世紀型経済の負の側面だ。世界ではすでに、資源消費を減らし、自然との共生を目指す新しいグリーン経済への競争が始まっている。中国など大国の動向と世界のユニークな試みを紹介。
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Posted by ブクログ
いま、私たちのようなエネルギーをたくさん使う生活を続けると2030年までに2つ地球が必要となる。私たちの生活は地球の許容力を超えているのだ。 このことを解決するためにはどうしたらいいか?解決策は最近新聞をにぎわせている太陽光発電、風力発電、洋上発電などの”グリーンエネルギー”である。 本書はグ...続きを読むリーンエネルギー推進にとりくむ中国・米国・欧州・韓国の例や、自然エネルギー100%で成立しているデンマークの島々を取り上げている。特に中国の取り組みは想像以上であった。例えば”一票否決制”という、省エネ対策のできていない各省幹部と企業幹部を問責する制度がある。さらに今の中国は風力発電量が世界トップである。本書の「中国の環境問題は深刻であるが、中国が世界最大級の『緑色市場』」という言葉に心がうたれた。 各国の取り組みを例に、本書ではグリーンエネルギーを推進していくことにより発生するメリットをあげている。例えばグリーンエネルギーを推進することによって生まれる雇用=グリーン・ジョブの増加や漁業保護による漁獲量30%アップ。このような利益は世界GDPの2%の資金を投入すれば得られるのだという。 しかし筆者の推奨するモーダルシフト(公共交通機関の利用)を推進していけば、自動車産業はどうなるのだろうと思った。いくら電気自動車を推したとしても、国がモーダルシフトに取り組めばなす術がないだろう。またグリーン・ジョブは増えるかもしれないが、それは永遠とはいえない。いつまで増加して、いつから限界がくるのかというのが述べられていないので、グリーン・ジョブの将来がどうなるか疑問に思った。
前半は各国の先進的な取り組みを紹介。様々な具体的な事例が取り上げられている。 第4章では、UNEPが2011年に発表した「グリーン経済に向けて」の内容を紹介している。化石燃料の開発、乱獲につながる漁船、毒性の高い殺虫剤の購入など、持続可能とは言えない資源利用を加速する補助金が世界のGDPの1〜2%...続きを読むに上る。年間1.3兆ドル(世界のGDPの2%)を効率よく投資することによって、低炭素で資源利用効率が高いグリーン経済に移行することができる。分野別では、エネルギー供給3600億ドル、運輸1940億ドル、建築と観光それぞれ1340億ドルなど(p.160)。グリーン経済を進めることにより2050年には、現在の経済を続ける場合よりGDP全体も1人あたりのGDPも大きくなる。また、エコロジカル・フットプリントはバイオキャパシティとほぼ等しくできる可能性がある。グリーン経済への移行は、二酸化炭素の高排出・少雇用から、低排出・多雇用への転換を意味する。 今や、イギリス、デンマーク、スウェーデン、フランスなどのGDPあたりの二酸化炭素排出量は日本より少なくなっている。
環境負荷が大きい20世紀型の経済を「ブラウン(茶色)経済」、21世紀に目指すべき自然環境と調和した新たな経済を「グリーン(緑色)経済」と呼ぶそうだ。今や各国がしのぎを削るのはGDPでも軍事力でもなく、CO2の削減量であり、自然エネルギーによる発電量であり、低炭素や自然エネルギー・ビジネスのシェア争い...続きを読むというわけだ。 残念ながら日本は、3.11という未曽有の大災害を経験してもなお、今後原子力発電を何%にすべきかなどと延々議論をしていたような体質が表わす通り、見事なまでにズルズルその地位を下げている。本書はそのタイトル通り、世界各地のグリーン最前線をまるではとバスのように、手際よくぐるりと短時間で見て回ることができる格好の1冊だ。EUやアフリカ、南米などの地域特性を生かしたユニークな試みもさることながら、今や世界最大のCO2排出国である中国の、思いのほか積極的なグリーン化への取り組みは興味深い。
短期的な利益の追求に必死になって巨大なリスクに目をつぶる愚かさ。自然資本を軽視し、地球環境の限界を無視した従来どおりのやり方はもはや立ち行かないという事実を認めたがならないのは、メタボな身体•生活習慣を見て見ぬ振りしたまま、己を省みることなく/改めることなく過ごすのに似ているが、自分自身について責任...続きを読むをもって管理できない人が多いのに、地球規模で考えた行動を促すのは、なおハードルが高いなぁ。
人類は愚かな生き物でなかったことをうれしく思う。 「アタマ」がいいんだから、なんとかやってくれるだろう。 人類は進歩するのだ。そして成長もする。 バカな時は、めったやたらに自然を壊してきたけど、少し賢くなったら、少しは自分の馬鹿さ加減にあきれた方がいい。 楽観的な著者だと思うけど、自分も楽観的であり...続きを読むたい。 いずれにしても、ヒトは経済でしか動かないようだ。 だから、グリーン経済ということで、新興国も豊かにならなければならない。目的はあくまでも豊かに暮らすことですから・・・・。
現在、世界各国で行われているグリーン経済への動向が詳しく述べられている。 内容は、面白いけど、同じようなことが書かれている部分が多く、少々冗長に感じられた。 最終章で日本について触れているけど、多くが各国のグリーン経済への動向に終始している。各国の動向から日本について考えるきっかけやヒントを得ること...続きを読むは出来るけど、もう少し筆者の主張・意見が欲しいかな。と思った。
国連環境計画によると、グリーン経済とは、「二酸化炭素の排出を減らし、エネルギーと天然資源の利用を高め、生態系サービスや生物多様性を損なわないような形での人々の収入や雇用を目指す経済」としている(本文より引用)。本著は、各国の取り組み例を示しつつ、グリーン経済について説明している。中でも、後進国の取り...続きを読む組みは新鮮なものがあった。例えば、ブラジルのトメアス州の取り組みは、現存する森林を利用したグリーン経済を展開しており、感心した。しかしながら、終章の日本人に関する記述の部分は非常に危機感を持った。即ち、このままの政策で良いのかという問題意識を持った。とりわけ、こうした環境に目を向けていくべきは東北地方であろう。東北地方がお手本になり、日本をグリーン経済国として牽引することも可能であろう。
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