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ニューヨークと倉敷、距離を隔てた大人の恋は、年に一度の、せつない逢瀬だけでつづけられる――。老舗デパート「菊本屋」のニューヨーク店に勤務する柘植波奈子は、仕事で訪れた倉敷で陶芸作家の栄森徹司と出会う。徹司の作品、それを生み出す指、そして海のような徹司自身の大きさに、波奈子は惹かれていく。夫がいる身の波奈子はその気持ちに抗おうとするが、ふと徹司に伝えてしまう――「一年後のきょう、また会いたい」と。
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Posted by ブクログ
ふとしたきっかけで再会して、1年に1回会うことにすると約束した男女。 女は結婚して子どもこそいないけどキャリアもある。 男は陶芸家で何回か結婚をしているし、子どももいる。 確かに不倫だけど、ドロドロ感はなく、なんか普通に終わったと思う。 ただ、1つだけ分からないことがある。 公私混同をするな、意味は...続きを読む私のなかに公を入れるなという女の恩師の言葉。 いつか分かるときが来ると願う。
とにかく描写がきれい。好きでした。 終わり方がなかなか素敵。 備前焼とか見たことないのに、どういうものか想像できたし、ぜひ実際にみたいと思った。 この年代の方の恋愛観に触れられてよかったなぁと思えた。
徹司と波奈子の一年に一度だけの逢瀬を巡る大人の恋物語.備前焼,ニューヨーク,さらにコスタリカ.個々のプロットが巧みに絡みあう素晴らしい物語だ.
一年に1日だけの逢瀬。村上春樹の作品にもそんな話がありましたね。不倫の話なのだが、お互いが自立していてドロドロと干渉することはなく、潔さを感じる。作品中に出てくる料理が美味しそうだったな。
この方の恋のお話は、どこかしら現実離れしていて、 どうも苦手だったのですが、(途中リタイヤすることあり) 今作は違っていました。 海外在住の小手毬さんらしく、世界を跨いだ恋。 しかも、40代半ばから始まる恋愛って、 かなり無理がありそうな設定ですが、 大人だから持てる優しさや、理性の壁が 同世代だけ...続きを読むに、理解できました。 本当の大人の恋のお話です。
同級生との不倫。紆余曲折あっても幸せになれるなら誰も不倫で苦労しないんじゃないか、と帯を見て思う。登場人物達は自分勝手だけど、媚を売っているわけでもない。比較的肯定しやすいかも。
最後にいろいろ詰め込んだ感は否めないけど、「はっ」とさせられるフレーズがいくつもあって、読んでよかったなと思えた。 公と私、これからの自分の人生、ちゃんと考えて整えて進んでいきたいなと思います。
ニューヨークと倉敷に離れての1年にただ1度だけの逢瀬。逢わずに育てる愛。40代半ばから始まった恋だからと言えばそうかもしれないが、十数年の時を経て… 男性のほうの陶芸家の意地と愛の深さには感動した。『風の盆恋歌』を彷彿とさせながらも、まったく異なる世界となった。 こういう恋愛もどこかにあってもいいな...続きを読むぁ、あって欲しいなぁと思った。
やっぱり、こういう恋愛ものは苦手だ。ここまで盛り上がれる恋愛をしたことないからピンと来ないだけかも。広島弁もそうだけど、岡山弁も文字にすると違和感があるなぁ。
思うに、四十代からの恋愛とは――――情熱でもなく、欲望でもなく、すなわち、感情でもなく、肉体でもなく、これまで双方が積み重ねてきた時間をかけて、するもの。 それらすべてをかけて、軽く、決して重くならないように、生きてきた歴史のすべてをかけて、するもの。 around40、around50の恋...続きを読むもいいかも...たとえそれが不倫と呼ばれるものであったとしても。
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