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チュニジアを皮切りに、中東で長く続いた独裁体制が次々と倒れている。民主化の流れはもはや止められないが、各国の政権崩壊により、さまざまな火種が現実化する可能性を著者は指摘する。「民主化ドミノ」はなぜ起こったのか。そして、中東はどこへ向かうのか。日本および世界への影響はどうなるのか。中東の現状がこの1冊でわかる!
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Posted by ブクログ
夏にカタールに行き、初めて中東を身近に感じた。本文中にあるカタールの様子はまさにその通りであった。一部の富裕層とそうでないものからなる格差社会がそこにある、ということがわずかに垣間見られらた。 日本のエネルギー対策では欠かせない存在である中東。しかしアメリカの顔色を見ながら場当たり的な中東政策をやっ...続きを読むてきた、と文中で指摘している。
おなかいっぱい。中東各国が抱えている問題・動向が、いかに中東他国・外国および外国資本・イスラム・歴史と複雑に絡んでいるかよくわかる。 情報量が多く、知らなかったことだらけ。。。 結局、 ・いま中東は激動の最中にあって、 ・民主化ドミノがおこっていて、 ・どの国も経済問題=貧困(格差)/失業/インフ...続きを読むレを抱えていて、 ・それは一部の人間による、政治の腐敗と抑圧が原因とされていて、 ・実はそこには欧米の影響が多分にあって、 ・こうした腐敗や欧米化に、宗教的要素が加わって、 ・イスラムの名のもとに、国を再建しようという動きがあって、 ・それにはインターネットが広く使われていて、 ・民主化運動が続いていて、 ・なかでもヤバいのはイランとサウジで、 ・イランは直接の戦争(イランvsイスラエル・欧米) ・サウジは政変による石油ショック・軍需産業の排斥 これで世界経済は大きな打撃をうけることになるに違いなくて、 ・ついでにいえば、もはやイスラムのあり方も、必然的かつ流動的にかわらざるを得なくなっている。 0.中東に翻弄される日本 ・中東の情勢変化は、これまでの歴史を紐解いても世界を揺るがす ・1973 第四次中東戦争→イスラム非友好国への石油制裁(第一次オイルショック) ・1979 イラン革命→オイルマネーと欧米文化の流入で貧富拡大、イスラム原理主義への回帰、石油生産/輸出の停止 ・欧州は中東政策に早期から取り組んだが日本はその場しのぎ、「アラブへのアブラ乞い外交」 ・「中東激動10年周期説」では、2010年~再び激動の最中へ→真剣に中東の独自政策を検討しないとやばい ・韓国(李明博大統領)は、アブダビの原子力発電所建設でトップセールス受注 1.中東社会の地殻大変動 ・近代化の最中で、経済的問題(つまり貧困)に直面 └①人口増加による失業率UP(若者が食えない) └②人口増加による物価上昇(とくに食糧) ・人口増加は、「イスラム」であることが実態についていかないため └女性の社会進出の遅れ(出生率高い) └中絶の禁止 └家族的な結びつきの重視(子だくさん) ・世界的な食糧不足と、中東の人口増加が反比例、政府による食糧輸入の補助金ではまかなえなくなる→エジプト革命の発端 ・外国には「石油」を売り、人口増加の国内では、新たなエネルギー源の創出が必要 (例)アブダビ→新都市計画、イラン→原子力開発 ・イスラム経済からモラルが欠如、本来の平等思想とかけはなれて貧富の差が拡大 └イスラムに関係ない(イスラム的とはいえない)王族の独裁 └欧米化 ※ちなみに、イスラム経済では、働かないで得られる「利子」、ギャンブルや他者を搾取することによって獲得した収入は不当。 ・中東の王様はみなバカ殿、国民には厳格なイスラムをまもらせるくせに、自分は放蕩生活 (例)エジプト/ファルーク王(1952)、イラン/ムハンマド・レザー(1979) ・過去の歴史に学ばない王様たちが今また同じ危機に直面 (例)サウジ/ファハド前国王→巨大ヨット、自家用ジェット(機内に噴水)、休暇の滞在に9000万ドル (例)サウジ/アブドゥーラ国王、バンダル王子→外資献金(武器購入)で贅沢三昧 (例)チュニジア/ベン・アリー大統領夫人→政変で金塊1.5トン持ち逃げ ・最初は貧民の味方だったイスラム原理主義者たちも、上に立つようになると腐敗 (例)イランの革命防衛隊→マフィア化し、国民の反感を招いている ・欧米の中東戦略は、民主化といいつつも自分たちに都合のよいように建前として使ってきたに過ぎない。 ・中東の政治の腐敗・混乱は、そもそも欧米が招いたものだから。 2.王政がドミノ崩壊をおこす ◆チュニジアの場合→中東の民主化ドミノは、そもそもチュニジアの反体制(王政)デモが発端 └街頭で商売していた青年が、警察に商売道具を没収され、返却と引き換えに賄賂を要求→焼身自殺(イスラムでは火葬も自殺もタブー!) ◆バーレーンの場合→2011.11民主化デモ(王政独裁反対) └スンナ派(王政)vsシーア派(多数派) └王政もネットを使用 └絶対君主制から立憲君主制にかわったが実態はスンナ派優遇のまま └外国人(アラブ人/パキスタン人)を軍・警察に採用 ・サウジを中心にスンナ派GCC加盟国にとって、バーレーンの民主化ドミノは脅威→バーレーンの弾圧強化、軍事介入 ◆イエメンの場合→サーレハ大統領一族の腐敗と抑圧政治に対して、イスラム原理主義が反旗、欧米人を狙ったテロが続発 └北部イエメンにおける最高指導者の世襲(シーア派イスラムの理念と逆行) └反政府群を「アラビア半島のアルカイダ」とすることで、アメリカの支援を受ける └旧南イエメン(社会主義者)の分離独立運動 ◆リビアの場合→もともとはイタリアの植民地化に反対、イスラム神秘主義のもとに戦後再建されていたが(イドリース朝)、イギリスの影響を受けて政治的には近代法に準拠、これに対してカダフィが「イスラム社会主義」のもとクーデータをおこす ・『緑の書』→カダフィのイスラム社会主義の教本、リビア社会の指針 └脱西欧、脱帝国主義 └完全イスラム化 ※家族法のみシャリーアに準拠 ・湾岸戦争でイラクが多国籍軍に負けてから、カダフィは方向転換 →資源(石油/天然ガス)の輸出、大量破壊兵器の放棄、テロの否定 ・オイルマネーが流入するも国内の経済が復活せず、国民の不満が爆発 ・ヨーロッパ(とくに仏)は、石油調達のため、親リビア・親カダフィだったが、リビア動乱に際して一番に空爆をしかける └石油調達の再開(調達先をロシアに頼りたくない) └ムスリム難民の回避(国内の労働力を優先したい) ◆サウジの場合→法律のすべてがシャリーアに拠る厳格さをもちながら、政治のありかたもシャリーアにのっとっているかどうかを測られ、いつ「世俗的」という反体制(王政)運動が勃発してもおかしくない状態 └湾岸戦争以降、アメリカ軍の駐在を許す(イスラムの聖地に非イスラムの外国人兵士を招きいれることは、理念に反する) └ビン・ラディンもこれに反対→サウジ国籍はく奪される └二級国民として差別してきたシーア派の暴挙(飛び火) →2011.3.11「怒りの日」 民主化デモがおこり武力弾圧 ①宗派の対立(スンナ派vsシーア派) ② 3.イスラム原理主義を超えたネット主義
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