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医療、教育、政治……あらゆるものが売買されるこの時代。市場主義の暴走から「善き生」を守るために私たちは何をすべきか? 現代最重要テーマに挑む、サンデル教授待望の最新刊
「結局のところ市場の問題は、実はわれわれがいかにして共に生きたいかという問題なのだ。」 (本文より)
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Posted by ブクログ
シンガポールに住んでいて、盲腸になって医者にかかった日本人のおじさんが600万円を請求されたらしい。保険で済んだそうだが。このようなことは日本では起こらない。その手の話し。
様々な社会経済におけるお金で買っちゃ(売っちゃ)いけないだろ的な商材やサービスの実例に則し、モラルの観点や構造を分析したあと、次にそれに判定を下すのではなく、必ず両者の立場や言い分、第三者的な視点を通して解説され、読者に問題提起することによって思考をうながすもの。
さまざまな知られざる事実をだいたい上記のような型で並べているのでとても読みやすい。
著者のマイケル・サンデルはハーバード大学の大人気教授で、福岡伸一との対談で知った。能力主義と道徳性の関係性を丁寧に言葉にする専門家。現代の知の巨人だと思った。
Posted by ブクログ
読書録「それをお金で買いますか」4
著者 マイケル・サンデル
訳 鬼澤忍
出版 早川書房
p169より引用
“実のところ、それだけではない。一二週間
ほどしてから保育所が罰金を廃止しても、上
昇した新たな遅刻率はそのままだったのだ。
お金を払うことで、迎えの時間に遅れないと
いう道徳的義務がいったん蝕まれると、かつ
ての責任感を回復させるのは難しかった。”
目次より抜粋引用
“市場と道徳
行列に割り込む
インセンティブ
いかにして市場は道徳を締め出すか
生と死を扱う市場”
哲学者である著者による、経済学の市場原
理が人の日常生活に及ぼす影響について論じ
る一冊。
行列に並ぶことについてから公共物への名
付けについてまで、値段が付くことがどのよ
うに作用するかの多くの実例を挙げてかかれ
ています。
上記の引用は、保育所のお迎え遅刻と罰金
に関する一節。
一度壊れてしまったものは、完全に元に戻す
のは難しいようです。形のあるものでも、修
復した跡が残るのに、目に見えないものは、
ちゃんと元に戻ったかどうかも、確かめられ
ません。
お金を払うことで商品として扱うようになる
ことは、思っている以上にリスクをはらんで
いるものなのかも知れませんね。
経済市場がどれ程人の日常生活に影響と変
化を与えるのかが、多くの実例を示して書か
れているので、説得力が高く感じ取れます。
どのような物事になら、お金を使って介入し
ていいのかについて、考える元になる一冊で
はないでしょうか。
姿形の無いものにお金を使うときは、よく
よく考えて使いたいものです。
著者は哲学者であるためか、人は考え続け
ることで良い方向へ動くものだと、信じてお
られるような感を受けます。
しかし、作中で示される事例を見ていると、
考えれば考えるほど強欲になっていく人々も
居るものではないかと、思わざるを得ませ
ん。
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