柿の種

柿の種

770円 (税込)

3pt

日常のなかの不思議を研究した物理学者で、随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。大正9年に始まる句誌「渋柿」への連載から病床での口授筆記までを含む176篇。「なるべく心の忙(せわ)しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という著者の願いがこめられている。(解説=池内 了)

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柿の種 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年09月04日

    寺田寅彦が俳句雑誌「渋柿」に載せた短文を集めた「柿の種」「橡の実」からの176篇をまとめたもの。随筆の名手の、さらに短い文章が、寺田寅彦の心境、想いを、より深く伝えているようで、興味深く読みました。

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    Posted by ブクログ 2021年05月27日

    物理学者とは思えない情緒豊かな作者の100年前の日常。随筆というのか散文というのか、短い文章の中に当時の思索や出来ごとが簡潔に描かれていて、そこに去来する感情に共感するところが多く、とても身近に感じた。
    大正から昭和の始めにかけての「今」がここにある。

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    Posted by ブクログ 2015年12月08日

     とても些細な日常を、人間として、また科学者としての視点で切り取ると、こうも面白かったり感慨深かったりするのだなぁと気づかされた。それと同時に、自分はたくさんのことを見落としながら生きているだろうということが勿体無く感じる。また、解説でおっしゃっている、科学は些細な日常から始まる、というお話にもなる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年02月11日

    明治生まれの科学者、寺田寅彦の随筆集。俳句雑誌の巻頭に寄せた文章が中心となっている。著者が先生と呼ぶ、夏目漱石の影響が文章にも感じられる。特に短章 その1のほうは、夢十夜のような幻想的な雰囲気さえある。
    後書きは、池内了によるのもので、阪神大震災の1年後に書かれており、著者が触れている関東大震災後の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年09月20日

    古本で購入。

    「天災は忘れた頃にやってくる」
    と言った(と言われている)物理学者、寺田寅彦の短いエッセイを集めた本。
    「なるべく心の忙しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」
    という著者の願いを無下にした一読者ではあるけれども、夜ごと数編を読んで眠りにつけば、きっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年05月22日

    なんて素敵な本なんだろう。科学とは。生きるとは。
    こういうふうに純粋に、学問のひろがりを味わってたのしむことが、やはり心の忙しくなりやすい現代ではなかなか叶わないから。
    科学を志すひとにもそうでないひとにも、いちど手にとってもらいたい。
    科学の原点とは何であったか、見失わずに科学と向きあっていけたら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年01月06日

    p.29 この説明が仮に正しいとしても、この事実の不思議さは少しも減りはしない。不思議さが少しばかり根元へ喰い込むだけである。
    p.92 にぎやかな中に暗い絶望的な悲しみを含んだものである。

    科学と文学と感覚の不可分さがシックリ腑に落ちる。

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    Posted by ブクログ 2012年10月18日

    再読。
    この本がきっかけで、寺田寅彦を知りました。
    科学者から見た世界は、不思議さと鋭さと温かさに満ちている気がします。

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    Posted by ブクログ 2012年09月03日

    随筆のお手本のような1冊。
    こんな平易な文章で 何気ない日常を切り取って 鮮やかな印象を残す。
    本来の意味での「観察」を怠らない 注意深く 好奇心旺盛な双眸が 「
    くもりなき 瞳」というべきものだろうか?

    p.60 そのなつかしそうな声をきいたときに、私は、急に何物かが胸の中で溶けて流れるような心...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年02月02日

    無粋な人ならば、あまり日常のことに気を留めない人ならば通り過ぎるところを興味深く観察しているのが良い。あ~確かに!ってなる。
    科学者が文学者であることに納得がいった。
    機知に富んだ話に休憩をはさむように猫の話が出てくるのがまた良い。

    気になったこと:ナシ赤星病の話がある気がする。

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