無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
侯爵令嬢マリエルは今日も憂鬱な気分で溜め息をついた。婚約者である王太子・デリックは、偶然出会った街娘のイーリカに心を奪われ、マリエルとの約束も何度も反故にして、足繁く彼女のもとへ通っている。限界が近づいていたマリエルは、ある時、優秀と名高い王立騎士団の副団長ライオネルからの視線に気づく。それ以降、互いの姿を見かけては視線を送りあう日々。ライオネルの視線には少しずつ熱がこもり、マリエルもまた秘密のやり取りに心を揺らしていた。そんなある日、舞踏会で気分が悪くなったマリエルはライオネルに介抱される。二人きりで言葉を交わすなかで、マリエルは彼に淡い期待を寄せていることに気づく。ライオネルもまた焦がれるように自分を見つめていることに気づいたマリエルは思ってしまった。「私が欲しいなら―――どうか奪って」
...続きを読む
目は口ほどに物を言う
言葉をかわすことはなく、それでも何度も交わる視線。
視線だけで伝え合う行為が、とても美しく、そして淫ら。
ヒロインを手に入れる為に命懸けで戦う寡黙な騎士の愛情はその視線同様、熱く、真摯で、何処までも真っ直ぐだ。
彼女を裏切った者には温情なし。後味が悪くなることなく晴れやかな読後感。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。