真実の口

真実の口

1,320円 (税込)

6pt

3.5

夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に作品が選ばれる常連であり、野間児童文芸賞、ひろすけ童話賞、河合隼雄物語賞など児童文学の主要な賞を続々受賞した、いとうみくによる書きおろし最新作。

中3の冬、受験を控えた青山湊(あおやま・みなと)、七海未央(ななみ・みお)、周東律希(すとう・りつき)の三人は、
祠の前にしゃがんでいる小さな女の子を見つけた。雪はやんだようだが、気温は下がっている。何もしゃべらず、動こうとしない少女を放っておけば、凍死してしまうかもしれない。三人が下した判断は、この子を交番に連れて行くというものだった。それから四週間後、校長室に呼ばれた三人を迎えたのは、警察官たちだった。適切な判断と思いやりに感謝状が贈られたのだ――。
高校生になった年の夏、三人はファストフードで再会する。七海が「これ見て」と出したスマホの画面には、親による子どもの虐待事件のニュースが映し出された。もちろん、あのときの女の子とは別人のニュースだ。しかし、三人それぞれがあのときの女の子の様子に不審なものを感じていた。名前や住所を尋ねてもけっして口を開こうとしなかったこと、交番に連れて行こうとしたとき暴れて抵抗したこと……。「もしかして、わたしたちすごい誤解をしてたってことはないかな」。警察から感謝状を贈られた三人は、自分たちの行動が間違っていなかったかをたしかめるため、あのときの女の子を探し始める――。

児童文学界のトップランナーが、人の善意とは、正しい行いとは何なのかを模索する高校生たちを描き切る。

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真実の口 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    正しいと一般的に言われることが、必ずしも正しいとは限らないことを改めて考えた。
    自分の価値観も、本当にそれであっているのか、自問自答したい。

    0
    2024年04月22日

    Posted by ブクログ

    悪くはないけど既往作に既往要素を足したような話だなというのが正直な感想でした。「悪くはないけど」とつけてるときは大抵「期待よりは楽しめなかったな」という意を含んでいるのは己でも理解しております。作りはしっかりしてるし、手癖で書いてやがるぜ、ってわけじゃないんだけど。

    0
    2024年05月15日

    Posted by ブクログ

    表紙はコンビニの前で一人ぽつねんと座り込む女の子。
    もうこれだけで切ない。

    物語は、半年ほど前のある雪の夜に、外で震えている少女に出会った場面から始まる。
    少女の名前は眞中ありす(4歳)。

    七海未央、青山湊、周東律希、中三の三人は凍死を心配し交番へと送り届け、その行動で後に感謝状を贈られる。

    0
    2024年05月13日

    Posted by ブクログ

    雪の降る夜に、一人外で座ってる幼児を見つけた3人の中学生。その迷子を交番に届け、無事母親の元に戻り、後日感謝状までもらって表彰される。でも実は、その幼児は母親からネグレクトされ虐待を受け、あの日は迷子になってたのではなく、母親から逃げてきてたのであった。

    目に見えてることだけが真実か?一般的な常識

    0
    2024年04月29日

真実の口 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    児童書 / よみもの
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2024年04月10日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    6MB

閲覧環境

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