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2011年3月の東日本大震災から1年。2012年2月28日に「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)は、
独自に調査・検証をすすめていた東京電力福島原発事故について「調査・検証報告書」をまとめ発表した。
当初、非売品として限定部数のみ作成されたが、各メディアで報道がなされると問い合わせが殺到。
「国民の視点からの検証」である報告書を広く世論に訴えたい、とディスカヴァーからの発売が決定いたしました。
福島第一原発の中で必死に働いた作業員の方の体験談をプロローグとして始まり、
経緯をまとめた「第1部 事故・被害の経緯」、官邸の事故対応を含めた「第2部 原発事故への対応」、
原子力ムラの構造に踏み込んでいく「第3部 歴史的・構造的要因の分析」、国際協力の枠組みを検証した「第4部 グローバル・コンテクスト」。
民間事故調の「真実、独立、世界」をモットーとする独自の視点からまとめられた報告書です。
Posted by ブクログ 2013年12月28日
事故の経緯についての周辺からの調査については、とてもきめ細かくまとめられていると思いました。事故調査報告書としては異例の早さで刊行されたので出版された直後に書店で手に取りそのまま読みふけりました。
独立調査委員会、というのはすなわち民間の事故調査委員会を独自に結成して調査をしているので、公式に発表...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月14日
非常に興味深く読みました。
最終章の「全電源喪失を起こした11日から、(中略)破局に至るすべての種はまかれたと思われる」というショッキングな記述のように、初日の時点ですでに取り返しのつかない状況が起こってしまったこの災害について、安全管理、組織、社会の3つの視点からの分析と示唆が述べられています。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月27日
内閣府や国会の事故調とは別の,民間による調査報告。事故の技術的側面だけでなく,各機関の対応(含リスコミ),歴史的・構造的要因の分析も含んだ幅広い内容。
事故当時の政府要人や,政府職員・専門家など,約三百名へのインタビューをもとに,事故の原因を究明していく。かなり大部で,くまなく読みこんだわけではな...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年07月08日
先日、国会の事故調査委員会が出した原発事故の調査報告書が出た。そこにはこの事故をしっかりと『人災である』と規定しているという。国会内の調査委員会なので、実はそこまでは期待していなかった。これから概略だけでも目を通すべきだと思っている。
その前の、五月実は民間が出した事故調査報告書を読んだ。
この...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年08月16日
機能不全。それに尽きるのではないか。政府、監督官庁、東京電力。
そのすべてが本来やるべきことが出来ていない。
首相であった官直人はリーダー・シップをはき違え、細々としたことに
まで口を挟む。そのいい例が原発事故翌日の現地視察だ。国家の
非常時に危機管理の最高責任者が、現地に赴くことになんの意味が
...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月08日
福島第一原発のさまざまな事故の原因とその後の被害の要因を調査し、東京電力と政府の事故と被害に対する対応策と危機管理策を検証、評価し、このような事故・被害に至った背後にある構造的かつ歴史的な背景を分析するプロジェクトで、政府からも企業からも独立した市民の立場で進めたもの。ページ数は400ページを超え、...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年07月15日
全体的に,事故後の報道に出て来たことをよく整理していて,こんなに安価に報告書が出ていることは驚きです。
細かい事項にも言及していて,よく整理しています。今回の事故で話題になった専門性のある事項もいろいろ記録しています。
関係者の方々も自己点検のために一度読んでみるとよいでしょう。
ps.
少し...続きを読む
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