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国の森林皆伐計画によって繁殖力が強化され、森林の土壌に大きな影響を与えるまでに増えたシカ。数年に一度大量出没するクマ。食物だと認識していなかった人間の農作物を、採食し始めたニホンザル。神戸市内でゴミをあさるイノシシ…。かつて人と動物の“入会地”であった日本の里山は、今や野生動物の領有地となっている。なぜこのような問題が起こっているのか? 人と動物と森の理想的なあり方とは? 兵庫県はこれらの問題を解決するために、2006年、兵庫県森林動物研究センターを設立した。本書は、同センターの名誉所長であり、世界的なサル学者である河合雅雄、同センターの所長で東京大学教授の林良博、そして同センターの研究員六名が、野生動物の現状に迫った一冊である。日ごろ野生動物と接する機会が少ない都会人にこそ、日本の環境の実態を知るために読んでもらいたい。
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年08月31日
会社で斡旋されていたので買ってみた。
燃料・食料・肥料などの供給地としての里山が利用されなくなり、人の世界と動物の世界の間で「人と動物の入会地」が崩壊することで、それまでの人と動物の関係性が失われてしまった。
人を恐れなくなった動物の中に里山を拠点にして人里へ下りるものが現れ、農作物などに害を及ぼ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年07月13日
[ 内容 ]
国の森林皆伐計画によって繁殖力が強化され、森林の土壌に大きな影響を与えるまでに増えたシカ。
数年に一度大量出没するクマ。
食物だと認識していなかった人間の農作物を、採食し始めたニホンザル。
神戸市内でゴミをあさるイノシシ…。
かつて人と動物の“入会地”であった日本の里山は、今や野生動物...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月31日
縄文時代の遺跡調査によると、狩猟対象の8割はイノシシとシカだった。牛と馬は5世紀頃に渡来したが、乗り物、運搬、耕作に用いられ、食用にはされなかった。日本で牧畜が発展しなかったのは、雨量が多いため牧草地をつくることが難しかったことが大きな要因。鶏は時告げ鳥として神聖視されていたため食用にされず、江戸時...続きを読む
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