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「こんな小説はゴミ以下です」老舗文芸出版社の初仕事で、作品を全否定された大人気ラノベ作家・高取(たかとり)カイ。柔和な笑顔で辛辣に告げたのは、担当編集の神命(じんめい)だ。「こいつ、絶対に俺を見くびってる!!」けれど、デビュー作から小さなコラムまで、なぜか全ての作品を熟知している神命に逆らいきれない。その上、作品を熱く語る神命の強い眼差しが、仕事を超えてカイ自身に向けられているようで!? ※電子版には、紙版に収録されている挿絵は収録されていません。
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Posted by ブクログ
高校生で鮮烈なデビューを飾り、いまも売れっ子作家街道ばく進中の高取カイ。育ちもルックスも申し分なく、まだ若いのにヒット作を飛ばす才能まで持ち合わせているとあっては怖いものなしの人生。あの男、老舗文芸出版社やり手編集者の神命に出会うまでは…。 自分がラノベ出身だということへの密かなコンプレックス、一般...続きを読む小説も小手先の器用さでラノベの延長で書いている最近の傾向まであっさり見抜かれ、カイのプライドはズタズタだ。 カイのデビュー作からすべての作品を熟知しているばかりか、いちいち腹立たしい指摘も至極ごもっともで、実際カイ自身も少々自覚ありな事だけに、腹を立ててばかりもいられない。次第に編集者としての神命にカイは信頼を深めていく。 自分を最優先して欲しいという子供じみた独占欲。神命が関わる他の作家へのちょっとしたジェラシー。少しからかってやろうと仕掛けたキス。どういうわけかとんだ返り討ちにあったあげくおいしく頂かれてしまう。おまけに未開の処女地だった場所まで開拓されてしまった上に、良すぎて気絶してしまうとはww 真意の見えない神命の態度にぐるぐる懊悩しながらも、カイの創作への意識の高さ、物事を素直に受け入れられる鷹揚さ、神命にちょっとしたヒントを与えられただけで、壁を打破していく自助力の高さはいいなと思う。 はなから予定調和な感はあるけれど、そうとわかっていてもついニヤニヤしちゃうような展開。 神命の気持ちがすごいわかりづらいのと、えっ結局最後まで敬語崩さないんですか?!てのが、若干気になったけど、私は普通に楽しかったな。
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