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「正義」や「快楽」の暴走で虚構と現実のバランスが崩壊しつつある時代、2020年代。『silent』『鎌倉殿の13人』『SPY×FAMILY』『すずめの戸締まり』『シン・仮面ライダー』など、その未来を切り拓く名作を完全網羅した宇野常寛の最新文化批評30篇を一挙収録。
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Posted by ブクログ
__しかし、もはや読者/観客の多くは、作品そのもの(虚構)ではなく、作品についてのコミニュケーション(現実)に関心の重心がある。作品の表現よりも、作家の人生に関心があるし、他のみんなが褒めている/貶しているものに、自分がのるかそるか、どちらにすればポイントが稼げるかという現実に興味がある。 _...続きを読む_私たちは、虚構だからこそ描き出せるものに触れることで、はじめて現実に対して適切に対抗(対応)し得る。その確信がなければ、虚構とはただのサプリメントに過ぎない。しかしそうではない、と信じる力が虚構の側に立ち、ものを書くことを可能にしているのだ。 * 虚構をサプリメントで終わらせないために、虚構に乗り切りたい。それは結果的に現実に立ち向かうことでもある。
ブーム。何故それがブームになっているのか。人々が求めているから。なぜ人々はそれを求めるのか。 この作品が描いていることは何か。表現のされ方、方法は適切か。過去や他の作品の比べて、どうか。 ただ受け取るだけでなく、さまざまな角度から検証してみる必要がある。
久しぶりにこの手の文化批評を読んだが、理解に時間がかかった。 最近の文化作品の批評集であり、各作品の抱える問題点や作品から見える現代の想像力について数ページで解説される 個人的には『SPY×FAMILY』、『カムカムエヴリバディ』あたりはおもしろく、気付きのある形で読めた 感情的に作品を楽しむ...続きを読むだけでなく批評的な目線を持つことで自分の世界がひろがると再認識
ドライブマイカー評における「直子でも鼠でもない特異点」の話、ドンブラザーズ評における井上敏樹論の話は良かった。
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