硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ

ノンフィクション 18位

硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ

1,430円 (税込)

7pt

なぜ日本兵1万人が消えたままなのか?
滑走路下にいるのか、それとも……
民間人の上陸が原則禁止された硫黄島に4度上陸し、
日米の機密文書も徹底調査。
新聞記者が執念でたどりついた「真実」。

「僕は、硫黄島発の電報を受けた側にいた父島の兵士の孫だった。
『祖父の戦友とも言える戦没者の遺骨を本土に帰したい』
13年前に一念発起し、政府派遣の遺骨収集団への参加を模索し続け、ようやく参加が認められたのだった。
僕の心には、あの電報があった。
『友軍ハ地下ニ在リ』
硫黄島の兵士たちは今も地下にいて、本土からの迎えを待っているのだ。
電報を信じ、地を這うように玉砕の島の土を掘りまくった。
結果、僕はこれまでにどの記者も挑まなかった謎の解明に、執念を燃やすことになった。
その謎とは――。
戦没者2万人のうち、今なお1万人が見つからないミステリーだ」――「プロローグ」より

【本書の内容】
プロローグ 「硫黄島 連絡絶ゆ」
第1章 ルポ初上陸――取材撮影不可の遺骨捜索を見た
第2章 父島兵士の孫が硫黄島に渡るまで
第3章 滑走路下遺骨残存説――地下16メートルの真実
第4章 情報公開で暴いた硫黄島戦後史
第5章 硫黄島「核密約」と消えた兵士たち
第6章 戦没者遺児との別れ、そして再上陸へ
第7章 硫黄島の元陸軍伍長「令和の証言」
第8章 硫黄島ノ皆サン サヨウナラ
エピローグ 「陛下、お尋ね申し上げます」

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硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    小笠原諸島にある硫黄島は1945年2月19日に米軍が上陸、日本軍との地上戦となった島だ。本土の防波堤となるべく戦った日本兵士たちは3月26日最後の総攻撃を仕掛け、壊滅した。
    著者は若手の北海道新聞記者だが、祖父が小笠原諸島の防衛を担う部隊に所属していた。祖父は幸運にも生還したものの体の消耗がたたり、

    1
    2024年01月07日

    Posted by ブクログ

    「硫黄島では一万人が未だに見つかっていません。見つからない理由の一つとして挙げられるのが『風化』です。」
    物理的な遺骨の風化と、居住が認められていないことによる記憶と記録の風化、そして、米軍による現在までの支配と日本政府の忖度ーー。
    色んな条件が重なって遅々として進まない現状。そんなこと言ってる僕自

    0
    2024年05月05日

    Posted by ブクログ

    サイパンで戦死したと聞いているおじいちゃんのことがずっと知りたくて、でも何もわからずで、近づきたくて、場所はちがうけどこの本を手にとった。国や家族や未来のために戦ってくれた方々に、亡くなられた方々に、その家族の思いに思いをよせ、おじいちゃんを偲び、自分の境遇の有り難さをあらためて思う。4章では最後の

    0
    2024年03月21日

    Posted by ブクログ

    これは一級のノンフィクションです。

    クリントイーストウッドの映画で「玉砕の島」
    として広く知られる硫黄島(ちなみにイオウジ
    マではなく、イオウトウです)

    約2万人の兵士が犠牲になったと言われていま
    すが、実はそれらの遺骨は現在でも半分が見つ
    かっていません。

    そもそも民間人の上陸は禁じられてい

    0
    2024年02月14日

    Posted by ブクログ

    TBSラジオ「session」に、著者の北海道新聞記者・酒井聡平氏が出演していたことをきっかけに読んだ一冊。
    祖父が戦時中、硫黄島の隣の父島にいたことを知り、祖父の戦友たちを見つけたいという思いで、並々ならぬ執念と行動力で遺骨収集団に加わる様子を読み、このような人、このような記者がいるのだと驚かされ

    0
    2024年02月07日

    Posted by ブクログ

    普段小説しか読まないからか、最初は読みにくく感じた。
    でも伝えたい思いが伝わってきてこれは知らなきゃいけない、読みきらなきゃいけないという思いで読みすすめたところ途中から文体にも慣れ一気に読めました。
    とても勉強になりました。

    0
    2024年01月29日

    Posted by ブクログ

    もう少ししたら戦争の語り部はいなくなってしまう…。戦争を知らないすべての人、特に若い人に読んで欲しい。

    0
    2024年01月23日

    Posted by ブクログ

    北海道のローカル紙時代に抱いた個人的興味を、ブロック紙に転職して10年以上かけて取材し、これまで記者が上陸したのは若干1名程度に限られる硫黄島に複数回上陸し、最後は天皇陛下に硫黄島の所感を直接質問するという、、、興味関心が人をここまで動かすのかと。凄まじい熱意を感じた

    0
    2023年12月28日

    Posted by ブクログ

    ずっと帰りを待っている遺族にとっては、遺骨はただの骨ではなく、肉体であり魂でありその人そのものなのです。決して蔑ろにしてはいけない忘れてはいけない、戦った人たちの魂。

    0
    2023年10月20日

    Posted by ブクログ


    「戦争はまだ、終わっていない」。

    読んでいて泣けてきました。

    「硫黄島」と聞くと、映画(渡辺謙さん・二宮和也さん、イーストウッド等)を想起出来る人は多いと思うのですが、では「硫黄島の戦いのその後」について考えている、或いは考えた事のある日本人はどのくらいいるんでしょうね。。

    この本に出てくる

    0
    2023年08月06日

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