開かれた扉―ハンセン病裁判を闘った人たち

開かれた扉―ハンセン病裁判を闘った人たち

「人間として生きたい!」。人生を奪われた人たちの慟哭!――ハンセン病療養所。それは人が人として生きられない場所だった。「強制隔離というのは植木に巻かれた針金のようなものだ。針金はしだいに植木に食い込んでいく。気がつくと心の中までずっぽりと隔離の暮らしになじんでしまう」。そうして生きてきた元患者たちが「人間回復裁判」に立ち上がった!

● 請求金額については、同じく人生を奪われたと訴えた薬害エイズ訴訟の請求額1億円が基準となった。ただ、誰にでもわかりやすかった薬害エイズの健康被害に比べて、隔離被害は目に見えにくい。国民世論の共感は得られるのか。弁護団が悩んでいるそのとき、竪山は口を開いた。
「弁護士さんたち。1億円で私の人生と代わっていただけますか」弁護士の誰もがその問いに返す言葉をもたなかった。その被害は、狂わされた人生そのものだった。
「1億円で償える被害ではない」。しかしその重みを裁判所に正確に伝えられるのか。それがこの裁判を決する。このとき、弁護団はあらためてその課題を突きつけられたのだった。――(本文より抜粋)

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開かれた扉―ハンセン病裁判を闘った人たち のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    いろんなことを考えさせられる本ではある。
    読みやすくまとめられている点もよく、
    もっと広く読まれていい。
    すでにハンセン病関係の訴訟は区切りがついているわけだが、
    訴訟で終わる部分は実は限りなく少ない。

    0
    2011年03月10日

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