私はだんだん氷になった

私はだんだん氷になった

1,760円 (税込)

8pt

冷たくて鋭い氷のペンと、熱くて甘い毒入りのインクで――。

木爾チレンが描き出す、少女たちのこの残酷な謎物語(ミステリー)はきっと、読む者の心に属性を超えて突き刺さり、その深みを掻き乱すだろう。
――綾辻行人
この小説は私の黒歴史であり、これからの黒歴史になるだろう。
――著者

辛い現実を生きられなかった少女たちが、誰にも言えない恋に縋ったゆえの、禁断の黒歴史ミステリ。

最愛の父は、エベレスト登頂間際で猛吹雪に巻き込まれ凍死した。学校では陰湿ないじめを受け、家に帰れば義父に性的暴力を振るわれる。氷織の唯一の生き甲斐はアイドル・四宮炭也の推し活だけだった。だが感染病流行によって推しのライブが中止になったことをきっかけに、氷織は推しの「なりきり」とのやりとりにのめり込むようになる。顔を見たこともない相手への恋――。それがすべての悲劇の始まりだった。

前作『みんな蛍を殺したかった』に引き続き、「女による女のためのR-18文学賞」優秀賞受賞者である著者が、少女たちのこころの中に巣くう澱みを鮮烈な感性で抉り出す。

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私はだんだん氷になった のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    こちらも一気読み。
    前作「みんな蛍を殺したかった」よりも、更に、濃くて暗い病みな話しだった。
    他人から愛される為の、黒歴史。
    文字だけの、なりきりの、恋愛。
    運命と絡まって知る、現実。
    展開と繋がりに読み応えがあった。

    0
    2023年04月03日

    Posted by ブクログ

     コロナ禍を描く小説が増えてきた今、コロナ禍だからこそ生まれる小説もある。
    ネット社会、スクールカースト、コロナ、、、様々な社会問題を織り込みながら、そして読者の予想を裏切りながら、話は進んでいく。読み始めたら止まらなかった。

    0
    2022年12月08日

    Posted by ブクログ

    「みんな蛍を〜」から読んだ方がいいと聞いていたけど、その通りでした。読んでなくても支障はないけれど、世界観が繋がってます。

    黒歴史すぎて(あとはオタク文化の専門用語多すぎて)、読むのがしんどすぎました。
    が、ラストは良かった。

    読み終わってここの感想を読むまで全く気づかなかったのですが、登場人物

    0
    2024年05月05日

    Posted by ブクログ

    ネットで誰かに恋をしたり、言葉や妄想だけでドキドキしたりそんな夢みたいなことが現実になるって幸せな事のはずなのに、そうじゃないなって思い直した本だった。姿や顔が見えないって、正体が分からないって怖いなって。でもその一方でそういう人を愛することのできる純粋な心を持つのも幸せだったりするんだろうとも思え

    0
    2023年11月08日

    Posted by ブクログ

    なりきり、推し、Vチューバー、若いというかはじめて読む感じの雰囲気で最初とまどった。
    おもしろかったんだけど、なんか全体的に暗くてちょっと病む。

    0
    2023年08月17日

    Posted by ブクログ

    心の奥底に隠していた少女達の闇を暴き出す黒歴史ミステリ。

    これは相当エグい。

    主人公は容姿端麗な女子高生・絢城氷織。
    名の知れた登山家だった最愛の父が遭難死した事で彼女の人生の歯車が狂い出す。

    転入した高校での壮絶なイジメ、母の再婚相手からの性的虐待。

    唯一の生き甲斐はアイドル・炭也の推し活

    0
    2023年02月18日

    Posted by ブクログ

    最愛の父を亡くし、学校では虐められ、義父に性的被害を受けて心の拠りどころがないという描写をしっかり描いているので、アイドルの「なりきり」だと分かっているのに依存してしまう突拍子もない展開も納得してしまいます。結構リアルな危うさだと感じました。
    ネット社会やSNSを題材にしたミステリ的趣向は今となって

    0
    2022年12月06日

    Posted by ブクログ

    え…これ出版していいの?笑。フィクションで、創作だとしても、ちょっと際どいというかアウトじゃないでしょうか。。。苦笑。
    まんま現在活動休止中の某Jの国民的アイドルのNですよね、、モデル。
    アイドルをモデルにするのはいいと思うんだけどその結婚相手までまんまなんだけど。元美人アナウンサーっていう設定もア

    0
    2022年10月25日

    Posted by ブクログ

    ある理由で声を発せなくなってしまった氷織、
    そんな氷織の心を優しく溶かしてくれたのがあるアイドルの存在・・・しかし・・・。
    最初は”推し活”や、”なりきり”といった世界が未知だった私は戸惑いと驚きがありました。
    登場人物が様々な闇(氷)をかかえており、読んでいて苦しくなりつつも、
    それぞれの最後には

    0
    2022年09月30日

    Posted by ブクログ

    推しにのめり込む女性の心情を巧みに描いているように感じました。推しにのめり込む作品ですと、「推し、燃ゆ。」などが有名ですが、本作はもっとニッチで現代的な作品であると感じました。

    主人公はとある女子高生で、些細なきっかけから仲良くなった、推しのアイドルのなりきりをしている人に恋するという、稀有な設定

    0
    2022年09月25日

私はだんだん氷になった の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    二見書房
  • ページ数
    280ページ
  • 電子版発売日
    2023年07月01日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    3MB

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