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「ヨメにいくか? 働くか?」といったら答えは明白。卒業間際に必死で職探し、やっと代官山の広告代理店にすべりこみ。カッコいいお勤めと思ったのに、残業時間はものすごく、上司ときたらいやらしい。「こんな会社やめてやる!」。転職を重ねること六回目、遂に落着いた先が椎名誠、目黒考二、沢野ひとしの「本の雑誌社」。苦情電話と台帳相手に、留守番ひと筋のイライラを原稿用紙にぶつけて解消するうちに、いつの間にやらエッセイストになりました。
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作者が大学を卒業してからエッセイストになるまでの5年間のお仕事奮闘記。 特におすすめなのは、前半の広告代理店時代。代官山OLってかっこいい!と思って入社したのに、現実は非人道的な残業時間とエロ上司。同僚の女の子はストレスで10円ハゲが二つもできてしまう最悪な職場だった! 大笑いしながら「ああ、私はこんなブラック企業に入らなくて良かった」と心から安心するのですが、どこか他人事と割り切れなくてふと悲しくなってきてしまう。時代も違うのにこんなに感情移入しちゃうのはなんででしょう。いつの時代も女子が思うことは同じということでしょうか!?
Posted by ブクログ
くじけたっていいんだ、大丈夫だって思える本。 群ようこは出るべくして出た人なんだなぁって思う。 私には仕事を変えて泳いでいく勇気、ないもの。
高校3年生くらいから、かなりハマった「群ようこ」 エッセイを書かせたら右に出る人はいないと思っています。
エッセイスト群ようこセンセ。広川がなにか書いているときは、センセのエッセイしか読めません。この「別人「群ようこ」のできるまで」は、まさにタイトルどおりの内容。これが事実だってんだからスゴイよね(笑)
群さんのOL時代を知ることができて面白かった。本の雑誌社の面々をwikiで調べて、「あぁ〜こんな人たちなんだぁ〜」と一度で二度楽しめた。
一気に読んだ。 群ようこの性格が良く分かって飾らない、頑張り過ぎない彼女にとても好感を持てたし、群ようこからみた椎名さんの仲間たちの様子がとても興味深く、楽しんで読んだ。 中でも、群ようこがやりたい放題の沢野さんに冷たくし、シュンとして帰った彼がいままでいた場所に残した「僕のこと嫌い?」のイラスト...続きを読む付きメモのエピソードは、憎めない彼の人柄が出ていて、とてもかわいらしくて笑ってしまった!
この本に出会ったのは学生時代。 当時アルバイトをしていた書店で、レジカウンターに立ちながら、(原因はすっかり忘れてしまったけれど)ひどく落ち込んでいた私に店内整理から戻った私に「これ読んだら元気になるで」と、店長が手渡してくれたのがきっかけだった。 群ようこさんの本は、以前おばにすすめられて読んだ「...続きを読むアメリカ居すわり一人旅」がおもしろかったこともあり、買って読むことにした。 その夜の読み終わったあとの興奮は、今でも忘れられない。 仕事に、生き方に、ぐるぐると迷い続けた数年間ののちにエッセイストとしてスタートするまでを描いているのだけれど、悔しく惨めな思いの詰まったOL時代、「本の雑誌社」で働けることになって喜んだのもつかの間、不安に押しつぶされそうになり、ギリギリの精神で生きていた緊張感などが含まれていて、読みながら心がきりきり痛くなってくる。 けれど、恨み節でも、しゃかりきにがんばろう!という雰囲気でも決してなく辿りつくのは「仕方がない、やるしかないのだ」という言葉。 頭を上から押さえられたとしても、力でその手を振り切るのでも、泣いて逃げるのでもなく、じーっと上目遣いで相手の動向を伺いながらため息をつきつつ仕事をこなし、最後に最後に相手の腹に回し蹴りを入れて去るような、そんな爽快感。 けれど、そこに辿りつくまでの鬱々とした気持ちは痛いほどわかるし、社会の中での理不尽な扱いもきっと誰しも「あるある」と感じるからこそ、本の中に入り込んで一緒になって「やるしかないのだ」と思える。 読み終えたあと、頭のてっぺんから煙が出ているのではないかというほど体の芯から力が湧いて熱くなり、すすめてくれた店長に感謝した。 「仕方がない、やるしかないのだ」 この本に出会って以来、私は壁にぶつかるたび、本を読み直してはこの言葉を繰り返し呟いてまた拳を握り直すことにしている。
内容(「BOOK」データベースより) 求人広告で見つけた代官山の広告代理店、カッコいいお勤めと思ったのに残業時間はものすごく上司ときたらいやらしい。転職重ねて6回目、遂に落着いた先が椎名誠、目黒考二、沢野ひとしの本の雑誌社。苦情電話と台帳相手に留守番ひと筋のイライラを原稿用紙にぶつけて解消するうちに...続きを読む、いつの間にやらエッセイストになりました。
* 若いころの仕事の話。こんなに会社勤めはたいへんなのかと、この本を読んだだけで憂鬱になってしまった.
執筆家としての「群ようこさん」ができるまでの自伝本的エッセイで 広告代理店から始まり、職を転々としながらどうやって 今の群さんが生まれたのかももちろん、昭和60年に書かれた本なので ワタシがまだ子供で知らなかった大人の目線での60年を見れたのも すごく興味深く、おもしろかった。 「本の雑誌」の熱心...続きを読むな読者から、働く側になった幸せと苦悩、 物書きとしての道を見出してくれた母的存在の西村かえでさんとの出逢い、 「群ようこ」というペンネームになったいきさつ。 群さんファンとしてはたまらないエピソードも満載でした♡ 中盤までは苦しくて苦々しい会社でのエピソードが続くので ちょっと読み進めるのがつらかったけど、広告代理店時代の電話応対で 「いつもお世話になっております」と「こんにちは」が 慌ててしまって、「いつもこんにちは」と言ってしまった エピソードなど、群さんらしい軽快なテンポでタイムスリップした 昔の日本の背景も体験できて楽しい1冊でした。 「本の雑誌」もその当時の椎名誠さんの本も合わせて読んでみよう! と新たな楽しみももらいました[*Ü*]
群ようこさんといえば映像化された「かもめ食堂」や「パンとスープとネコ日和」の、ほのぼのしたおしゃれイメージが強かったので、エッセイを読むと意外な内容で驚かされます。 ずいぶん前のエッセイですが、今読んでも十分面白い。
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