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中国当局が危険とみなした言論はどのように抹殺されていくのか――コロナ禍、大きな話題となった『武漢日記』を軸に、その知られざる実態を詳細に記録した衝撃のノンフィクション。
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Posted by ブクログ
中国共産党は人々が真実を語り、真実を軸に団結することを恐れる。 だからフェイクとイデオロギーと恐怖で人々を縛り、行動をコントロールする。 読みながら、ジョシュア・ウォンの『言論の不自由』を思い返さずにいられない。 ソ連で盛んに書かれていたという政治論文を、中国では未だに生産しているのか… 突然...続きを読むTwiceのツゥイが出てきて驚いた。ツゥイがテレビで台湾の旗を振ったときに、ネットで攻撃をしたのは小粉紅と呼ばれるネットユーザーで、主に十代後半から二十代前半の女性たちだったんだって。少なくとも2016年の段階では、小粉紅たちはそうだった。 中国に対して新型コロナウイルス発生に関する賠償を請求するというニュースは、言われてみればトランプがそんな寝言を言っていたかも?程度の印象しかない。 ウイルスが変異するのはしかたないだろう。中国政府が変異したウイルスの危険性を認識していたのに隠そうとした初期対応のまずさはあるとしても、賠償金を請求するようなことか? でも、中国の人の中にはこの賠償請求を中国に対する攻撃として深刻に考える人もいたみたい。その危機感が中国政府と同調しない人に対する攻撃につながった。 最終章の、著者へDMで個人的に寄せられた中国の一般の人たちの応援メッセージは清涼剤のようにほっとさせるものだった。 でも、この程度の発言を大っぴらにできないのが今の中国社会だと思うと、空恐ろしい思いはある。 ロシアで歴史改変を含めた愛国教育がはじまったのが何年前かは正確なところはわからないけれど、そういった教育もウクライナ・ロシア戦争につながっているんじゃないか。 だとしたら、中国で近年行われるようになったという愛国教育にも警戒すべきなのかもしれない。 豊かな社会を実現するには、中国共産党の強硬路線が必要前提だと中国では考えられている。だから、あんなにも自由を制限されても許容してしまうのか。
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