金正恩の核兵器 ──北朝鮮のミサイル戦略と日本

井上智太郎

日本を敵視する独裁国家が核武装したことで我が国の安全保障環境は劇的に変わった。北朝鮮の核開発の動機は米韓への対抗、金王朝の維持にあったが、繰り返されるミサイル発射の挑発が不測の事態につながる可能性はないか。北朝鮮が核を使うとしたらどのようなシナリオが考えられるのか。北朝鮮の兵器開発を支えるヒト、金と技術の世界ネットワーク、背後に見え隠れする中国とロシア。米朝交渉の舞台裏。すぐ隣に誕生した新興核保有国の虚実交えた生き残り戦略を読み解き、核兵器使用をいかに封じていくか考察する。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 社会・政治 / 国際
• 出版社: 筑摩書房
• 掲載誌・レーベル: ちくま新書
• 電子版発売日: 2023年04月07日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 8MB

[ブクログ · ★★★★★]

P37～
アメリカのことが結構書いてある。1950年代、マッカーサーは中国に原爆を落とすことを本気で考えてた。北朝鮮もロシアもアメリカの核を恐れてる。原爆のインパクトがいかに大きいか。

[ブクログ · ★★★★☆]

北朝鮮のミサイル開発が止まらない。繰り返し繰り返し発射する。つい先日もミサイル？軍事衛星？を発射し、これが沖縄上空を通過したためJアラートが発令された。どうやら失敗したようだが、金正恩は先代の金正日とは違い、失敗しても粛清は行わず、すぐに修正してまた発射するということを行い、驚異的なスピードで技術力を上げてきた。話はそれるが日本の宇宙開発もこれくらいのスピード感はでないものだろうか。

核実験も行っている。これまで6回行い、それから間が空いているが、7回目もおそらく行うだろうと言われている。

その北朝鮮を取り巻く各国の対応は興味深かった。日本は防衛費を増額し、敵基地攻撃能力を保有した。アメリカは北朝鮮の重要度は低い。中国は核開発についてはあまりよく思っていない。韓国は大統領によって対応がガラリと変わるのでよくわからない。

北朝鮮はすでに核兵器を手に入れてしまっているので、どうやって使わせないようにするか考えなければならない。武力による制圧は、もうできない段階まで来てしまった。あとは外交によって諦めさせるしかないが、どうするかはこれから考えるという結論だったのが少し肩透かしをくらってしまった気分。

[ブクログ · ★★★☆☆]

北朝鮮は、核開発、保有をやめない。

法と「人道」を手段としか考えない人間に世界は無力だった。
世界を脅す手段を粛々と進める相手を、なんだかんだ言って見てるしかなかったわけで。色んな力学を手玉に取って、生き延びてきた金王朝三代は、凄い。

結局核があれば生き延び、核がなければ潰されるという事実を世界に突きつける一つの事例を確立してしまった。

その理由が、国を富ますわけでも国民を幸せにするためでもなく、てめえらが生き延びる為。
後、よく分からんが、プライドなの？

その辺がなんとも言えないのだが。

この先どうなるのか、全く見えない混沌へ。