大学病院の奈落

大学病院の奈落

715円 (税込)

3pt

4.0

「医の仁術」に背を向けた医師たち。病院内の幼き対立構造には呆れるーー作家・塩田武士氏絶賛!
日本医療ジャーナリスト協会賞特別賞を受賞した話題作を文庫化。

群馬大学医学部附属病院で手術を受けた患者8人が、相次いで死亡していた。
読売新聞医療部のスクープ記事から、医学界を揺るがす大スキャンダルが発覚する。死亡例が積み重なるなかで、なぜ誰も「暴走」を止めなかったのか。
その背景には、群馬大学病院内のポスト争い、学閥、セクハラ問題が影を落としていた――。

2014年に相次いで亡くなった患者・8人の手術は、いずれも早瀬(仮名)という40代の男性医師が執刀していた。
院内調査によって、さらに10人が死亡していたことが発覚。
技量の未熟な早瀬が、超一流外科医でも尻込みする言われた高難度の最先端手術に挑んだのはなぜなのか。
患者には知らされない、保険診療の闇。
旧帝大がいまだに力を振るう、医師会の勢力争い。
乱れ飛ぶ怪文書。
変わることなき「白い巨塔」の病理と、再生への道のりを描いた医療ノンフィクションの傑作。

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大学病院の奈落 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    ─彼らがやっていたことは医療というより手術工場だった
    ─まるでアクロバットの披露会
    ─地域トップの大病院があんな無法地帯だったなんて


    衝撃の文言がとびかう、群馬大附属病院で起きた医療ミスと組織隠蔽を追ったルポ。
    小説よりも事実が奇なるか確かめたくて手にとった。しかし結果は、なぜ事故が起きたかの原

    0
    2024年02月17日

    Posted by ブクログ

    政治的な背景により「手術工場長」に選ばれた執刀医による異常な死亡率の医療事故。人柄は悪くないだろうが業績の水増しや隠蔽は医療の4原則に反しているとみられる。
    丹念な取材で最後に群馬大学病院による現状改善まで書かれている。亡くなられた患者さん達もこれを以て瞑すべしとなるかは定かではないが…

    0
    2024年04月19日

    Posted by ブクログ

    群馬大学病院で腹腔鏡手術を受けた8人の患者が死亡するという医療事故に関する医療ノンフィクション。

    死亡事故全てを執刀した若い医師の個人の責任に止まらず、相当な技術が必要とされる腹腔鏡手術を、ここまでの死者が出ても止めることがなかった病院としてのガバナンスに問題があるとして、丁寧にその要因がまとめあ

    0
    2023年10月08日

    Posted by ブクログ

    群馬大学病院の腹腔鏡手術の事故のルポ。
    技量、患者とその家族に対する思いやり、医師としての覚悟全てが欠けた医師による起こるべくしておきた事故とわかる。メスよ輝けにでてくる渡瀬を思い出した。

    0
    2023年05月15日

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