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個人の心を支えているのは、自らの内面に養われた「精神」と、身体(習慣)である。かつての日本人は、論語の素読や禅の修養、あるいは時代が共有していた「向上心」などから精神の柱をバランスよく培っており、また手作業といった身体的習慣に勤しむ人も多かった。坂本龍馬がすでに時代遅れになりつつあった剣術修行に励んだのは、自らの精神を鍛えるためでもあった。また松下幸之助も、茶道にいそしむという習慣が日々の激務を支えていたのである。では現代の、こうした機会に乏しい日本人はどうすれば成熟できるのか。本書は身近な方法として、クラシックや映画などの文化的な趣味にハマること、呼吸の工夫、机でできる10秒間体操などを提案する。二十数年身体と精神について研究してきた教育学者が、これまでの研究成果を結実させた意欲作。弱くなりつつある日本人の心を応援する!
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年06月02日
へぇ、面白いなあ、と思うことばかりだった。
現代人は精神の支柱となるものが無くなり、精神がブレているから心の問題が多いらしい。
たしかに精神の支柱となる人物や作品、趣味、仕事などを持っている人は精神的に安定していて強いと思う。物事をするかどうかいちいち迷うのは確かにストレスだから、職人のように自分の...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月14日
日本人は心ばかりが肥大化し、精神と身体と心のバランスが昔に比べて崩れてしまっている、と著者は指摘する。
心の肥大化に関しては自分のことを言い当てられた気がしました。感情や気分そのものを自分自身と勘違いしてしまうのは現代故の現象なのだと思いました。
近代以降の文明は精神中心の文化だ、と一般的に言わ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年09月22日
著者は、戦前に比べ日本人の心は格段に弱くなったと主張する。たとえば自殺者は、もう13年連続で3万人を超えている。その背景の一つには、心の肥大化があるのではないか。この本の副題は精神バランス論である。心の肥大化とは、心と精神と身体(習慣)のバランスが崩れて、心の働きが相対的に大きくなり過ぎたことをさす...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年01月26日
現代人の「心」の肥大化を止めるには「精神」と「身体」の領域を大きくしてバランスをとる必要がある
便利すぎる代償として心の病が大きくなってしまった現代にこのテーマはかなり核心をついた内容なのではないでしょうか?
古き良き昭和の時代には「根性」と呼ばれていたものがいつの間にか「格好悪い」対象になってし...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年02月27日
心が弱い、疲れるのは「心が肥大化」しているということに衝撃。
「心の肥大化」を止めるには「精神」と「身体」を拡大すること。
「精神」を拡大するにはまず「型」からに納得。
精神論と言われると毛嫌いしてしまう世代だが、
習慣や型が心を強くすると言われるとすんなり受け入れられる。
精神を拡大して心に振...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年10月13日
【備忘録】
小林秀雄「無常といふ事」
吉田松陰「留魂録」
教育勅語
和漢朗詠集
平家物語
声を出して読みたい日本語
にほんごであそぼ(NHK教育)
道歌
「座右の銘」が必ず見つかる寺子屋の人生訓451
(藤原正彦)
戦前の唱歌
童謡
詩歌
文部省唱歌 故郷
白秋 からまつの林
藤村 小諸なる古城の...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年11月11日
衝撃的な読書だった。
心が肥大化。なんて恐ろしい発想。すごい説得力。
夏目漱石が描く人物ってこのタイプ多いよなと思う。
漱石のそういう、ひとの複雑で繊細な内面を怖いくらい見事に現す筆致をずっとリスペクトしてきたのだけれど、その漱石が「幕末の志士のように生きたい」と云っていたことをこの本で初めて知って...続きを読む
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