相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る

相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る

2,970円 (税込)

14pt

5.0

生きた細胞と、細胞内の全分子を含む水溶液のビーカーは何が違うのだろう。どちらも生命として必要な分子は揃っている。たとえば酵素の分子は、水溶液中でも化学反応を触媒する能力を持っている。しかし、ビーカーは生きていない。近年注目されている相分離生物学によれば、「生きた状態」は、細胞内の分子群が作るドロプレット(液滴)によって維持されている。ドロプレットはわずかな変化に応じて作られ、その中で化学反応を何万倍も加速したり、非常事態に備えたりしている。無数の化学反応が細胞内で混線せずに進行しているのもドロプレットのおかげだ。生きた状態は、絶え間なく生成・消滅するドロプレットによって分子の環境が精密に制御されることで実現しているのである。では、分子群がドロプレットを自在に形成する条件は何か。著者は、個々の分子に注目する従来の分子生物学の見方を変え、「分子と分子のあいだ」まで視野を広げることで、溶液化学や熱力学などに手がかりが見つかってきていると語る。生命を駆動する法則を探る、新たな生物学の冒険へと誘う書。

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相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    部品を一か所に集めても製品にはならない、細胞を生命あるもの足らしめている条件について相分離という観点から考察する。
    書中では触れていないが胚の物質の勾配による運命も相分離で理解できるような気がする。

    0
    2023年08月17日

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