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「自分が機嫌よくいられる場所」を見つけよう
「最悪の時代」を生き抜くためのウチダ流哲学
【本書の内容】
特に今の若者たちはほんとうに厳しく、生きづらい時代を生きていると思う。
僕が10代だった1960年代は明るい時代だった。
米ソの核戦争が始まって世界が滅びるのではないかという恐怖が一方にはあったが、そんなことを日本人が心配しても止める手立てもない。
「どうせ死ぬなら、今のうちに楽しんでおこう」という半ばヤケクソの、ワイルドでアナーキーな気分が横溢していた。
だから、自由で、民主的で、いろいろな分野で次々とイノベーションが起きるとても風通しのいい時代だった。
それに比べると、今の日本の社会はとても風通しが悪い。息が詰まりそうだ。
誰もが「生きづらさ」を感じている。世界は移行期的混乱のうちにあり、あらゆる面で既存のシステムやルールが壊れかけているのに、日本の社会はその変化に柔軟に対応できず、硬直化している。
当代きっての思想家・内田樹が、この国の閉塞感の原因を解きほぐし、解決のヒントを提示する。
巻末に「あとがき リーダビリティとは何か」を加え、待望の文庫化!
Posted by ブクログ 2023年08月02日
本書は現代社会に蔓延する「生きづらさ」を緩和するために、政治や教育における最善の選択肢を提示し、想定されうる暗い未来について思考が停止する日本の国民性については批判的に書かれている。本書では「生きづらさ」を、自分の機嫌が損なわれる場所にいることで起こる心身の不一致と定義している。本書では「生きやすさ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月24日
学生時代、政治社会学やガバナンス、政治思想哲学だとかに関心があって、内田先生の『ためらいの倫理学』を読んだ。
その本が面白かったのと、本書の帯の紹介文にそそられて買った一冊。
自己啓発本は苦手だけど、「風」なタイトルなだけで、実際の内容は現代政治思想史に近いかなと思った。
雑誌や新聞への寄稿を集め...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月20日
心に刺さる言葉が散りばめられている本。生きづらい(このままでは嫌な)社会だと思っているが、なぜ日本がそのようになってしまったのか、生きづらさの正体とは何なのかが、納得させられる文章で説明されていた。わたしが抱いている違和感は、こういうことだったのか、そしてこの違和感を感じているのは私がいけないのでは...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月04日
取り扱うテーマは、先行き真っ暗な日本の現状なんだけど、語り口が軽快で、面白く読める。
内田節で語る日本人の国民性も、
そうかもとちょっと納得させられる。
度重なる不祥事は、壊滅するまで止められないのは日本人の特徴から。
日本教育が量産した上位下達のイエスマン。
自民党が国民の政治無関心を意図...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月24日
サンデー毎日の政治に関する連載のまとめ。政治に関するコラムなので、時事的には少し古いものもあるし、情勢予想として外しているものもあるのだけれど、根本にある日本政治の問題点に関する指摘は今でも通じる。
大して変革もせずに古い制度にしがみつき、かつジリ貧になるなかで、少しでも得しようという感覚に溢れた現...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月27日
めちゃめちゃ面白かった。
時事系のエッセイを読むのは初めてな上、トピックは2018年ごろのものが多く若干古かったが、どの章も楽しんで読むことができた。
筆者の語り口がとてもロジカルで冷静であることが特に印象的だった。全体的に内容は暗く、日本に対する警鐘を鳴らすものが多かったが、特に筆者が悲観的な見方...続きを読む
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