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一九五四年、文鮮明によって創設された統一教会。戦後韓国で勃興したキリスト教系新宗教の中でも小規模な教団だったが、日本に渡ったのち教勢を拡大、巨額の献金を原資に財閥としても存在感を強めた。「合同結婚式」と呼ばれる特異な婚姻儀礼、日本政治への関与、霊感商法や高額献金、二世信者――。異形の宗教団体はいかに生まれ、なぜ社会問題と化したのか。歴史的背景、教義、組織構造、法的観点などから多角的に論じる。
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Posted by ブクログ
統一教会が日本に広がる背景、勧誘活動、祝福と呼ばれる婚姻関係後の暮らしぶりなど、統一教会を様々な側面から掘り下げています。 現代における政治との関係は他書の方が詳しいですが、統一教会そのものを知る時にとても参考になりました。
統一教会について、最新のものでる。統一教会の成り立ちから今後どうなっていくかの見通しまで書かれている。読むのに少し時間がかかるが、統一教会について知るためにはベストの本である。
安倍元総理の狙撃・殺害事件により、霊感商法や高額献金による被害、日本政治への関与、二世信者の問題などの点で注目を集めることになった統一教会(世界平和統一家庭連合)について、「性・カネ・恨」という観点を軸に、歴史的背景、教義、組織構造、法的観点などから多角的に論じている。 ニュースで話題になっている統...続きを読む一教会だが、霊感商法や高額献金、大学でのカモフラージュした勧誘活動といったイメージしかなかったけれども、本書を読んで、その歴史的経緯や教義をおおまかにではあるが知ることができ、勉強になるとともに、興味深かった。 統一教会の教義はキリスト教をベースにしているというが、東アジア的な先祖崇拝や地獄観念なども無節操に取り入れていて、特に根拠なく文鮮明をメシアとするなど、かなり荒唐無稽に感じた。特に、血統転換(性交による血分け)をはじめとする「性」を核とした教義や儀式は、正直気持ち悪く感じてしまった。日本を堕落したエヴァ国家だとし、専らアダム国家である韓国に資金を捧げる役割を担わされてきたというのも、ちゃんちゃらおかしく感じ、なんでそんなことがまかり通ってきたのかという訝しい思いに駆られた。 マニュアル化された勧誘・教化のメカニズムも本書でよくわかったのだが、なんで多くの人がこんな荒唐無稽なことを信じてしまい、無尽蔵に献金等をしたり、韓国に渡って見知らぬ人と結婚したりしてしまうことになったのかというのが、自分の理解の範疇を超えていて、十分に納得できなかった。そもそもアンケートや姓名判断の誘いがあった時点で十分に気を付ける必要があるし、そういうことに対して怪しいと勘づけるリテラシーを小さいころから身に付けるようにする必要があると感じた。 また、政治の側からしたらいいように利用しただけということなのだろうが、明らかに日本を貶めるような教義を持つ統一教会に日本の多くの保守政治家が関係を持っていたというのも、もうひとつ合点がいかないところがあった。統一教会の教義も御都合主義的なところが多いし、日本の政治家も統一教会側も、お互い実際には理念や信条にそこまで重きを置いていないということなのだろうか。
橋爪大三郎の本よりも詳しい 2章と3章だけ 2章 57 前後の日本と韓国のキリスト教受容 62 笹川 岸信介 70 前後の右派 72 保守言説の外野 81 運動としての統一教会 学生運動・政治運動との3つの共通点 88 教義・教説 3章 116 統一教会の事業 150 具体的な伝道方法
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櫻井義秀
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