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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なぜ大学生は「やりたいこと」や熱意を問われ,語るようになっていくのか? 労働市場媒介者が果たす役割と大学生の状況の定義を明らかにし,就職情報サービスと彼らの行為によって成り立つ「就活」の仕組みを解明する.
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Posted by ブクログ
1990年代以降に普及した、一般的に「就活/シューカツ」と呼ばれる自由応募の就職―採用活動において、なぜ大学生が「やりたいこと」や熱意を問われ、語るようになっていくのかを、就職活動プロセスにおける大学生への聞き取り調査等により、明らかにすることを目的とする社会学の研究書。 本書の結論は正直ちょっとわ...続きを読むかりにくいと感じたが、現在の就活を形作る上での労働市場媒介者たる就職情報サービスの影響の大きさ、大学生が就活のプロセスを通じて自発的に日本型ライフコースを参照した物語を積極的に語るようになる状況など、現在の就活の背景にある構造と仕組みについて理解が深まった。著者のインタビュー調査において、就活の段階ごとに大学生の語りが変化していく様子が興味深かった。また、女子大学生やマージナル大学における就活について深掘りした章も興味深く読んだ。 一方、社会学の研究はみんなこんなものなのかもしれないが、インタビュー調査の対象者が全て機縁法、すなわち知り合いのツテで選ばれていて、サンプル数もそんなに多くなく、著者も申し開きをしていたが、就活をする大学生を代表できているのか、また、そこでの話を一般化できるのか疑わしく感じた。また、第2章のフィールドワークの説明のところで、調査対象者の名前が本名なのか仮名なのかが明記されておらず、いかがなものかと思った。特に、P38でキーパーソンの「柴田先生」というのが突然出てきたのには「誰?」と思ったし、調査対象者にこの人だけ「先生」をつけるのもあまり適切ではないのではないかと感じた。
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妹尾麻美
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