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ジョン・メイナード・ケインズ。一九三六年に発表した『一般理論』で一大センセーションを巻き起こした経済学の巨人──名前は知っていても、実際にこの男が何をどう考えていたのか、正確に理解している人は少ない。なぜ現代経済学のスーパースターと呼ばれたのか、なのに、なぜ「ケインズは死んだ」とまで言われるようになってしまったのか。本書は、数字や数式を極力使わずに、今の世の中につながるケインズの思想をやさしく解説。読むうちに「資本主義」の正体、「経済」の真相が見えてくる。
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Posted by ブクログ
もっと早く読むべきだった。 ケインズの洞察力はすごい、と著者に共感した。 ケインズから拾うべきところは拾う一方で、捨てるべきところはバッサリ切り捨てているのが素晴らしい。 1章→公共事業は、価値ある事業であるときに限り、また、所得再分配がなされる場合に限り、国民所得向上に効果あり。 2章→バブル...続きを読むの発生・崩壊とその悪影響について 3章→近年の意思決定論から「流動性選好」へ
今ではちょっと落ち目?のケインズのすごさを再認識デキる本。公共事業がなぜ不況に効かないのか、バブルがなぜ発生し、なぜはじけるのか?サブプライムローンがなぜ良くないのか?この本から汲み取ることができる。よく分かったといえるかというと微妙だが、考えるとっかかりは得られた。経済学は役に立たないと考えがちだ...続きを読むったが、最新の経済学はしっかり世の中の現象を捉えつつあると思った。
今まで経済学って、難しい~って気持ちしかなくて、敬遠してました。 だって読んでも意味がわからなかったから。。。 ただ、ある本で経済学の入門書という位置づけで紹介されていた&近くにたまたま見つけることができたので、読むことに。 最初、名前を聞いただけじゃ、小説?!と思ったくらいです。 (ケインズも知...続きを読むらないあほでした。。) でも、この本は難しい理論も簡単に、私にもわかるくらい平易に解説してくれてます。 おかげで最後まで楽しく読めました。 経済学に物理学を当てはめてみたり、経済学が心理的な人間の欲求と関係してたり、へ~こんな研究もされてるんや、なんて感じながら。 この本を入門書として、もう少し難しい経済学の本も読んでみようかな、という気持ちにさせてくれます。 私みたいに経済学を敬遠しがちな方におすすめしたいです。
小宮先生おススメシリーズの1冊。 正直、前半は難解。 でも後半は、著者の熱さも伝わり、興味深く読めました。
企業の総生産量が有効需要を超えている場合、企業には在庫が発生し、家計にはそれと同価値の貨幣が残留することになる。新古典派では、このとき財の価格調整、すなわち値下げが起きて商品は完売され、貨幣は企業部門に戻っていくが、ケインズ理論では価格調整では無く数量調整が起きるという。売れないから、生産量を落とす...続きを読む。そのため従業員も減らす。 そのほうが現実的なような気がする。なるほど。
経済学ってなに?という私みたいな人にいいと思います。 ケインズもそうだけど、経済学の入門の入門という感じ。 もっと深く知りたいことがあれば、その先に進む為のお勧め書籍も巻末に載っているので、初心者にとても親切な本だと思います。
[ 内容 ] なぜ資本主義は不安定で、金融市場は混乱するのか。 鋭い洞察力でその「謎」を暴いた、ケインズ理論の「騙されない」読み方。 [ 目次 ] 1 公共事業はなぜ効かないのか―「一般理論」の先見と誤謬(そもそも不況とはどういうことか;どうしてモノや人が余るのか;ケインズは貨幣に注目していた ほ...続きを読むか) 2 バブルの何がまずいのか―不確実性と均衡(確率論が通じないサブプライムの泥沼;アブナイとワカラナイは違う―「ナイトの不確実性理論」;人は最も悪い可能性を気にする―「エルスバーグのパラドックス」 ほか) 3 人はどのように「誘惑」されるのか―選好と意思決定のメカニズム(経済活動は「推論」と「決断」の繰り返し;「行動の好み」を再現する選好理論;「誘惑」のメカニズムが解明された ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
ケインズというより、作者の話や考えが多く感じるが、けっこう面白いしわかりやすい。 入門編のうちの一冊としては悪くないと思う。 「不安定に上下するのは価格や賃金のほうでなく、むしろ、生産量や雇用量のほうになるはずだ」 「投資需要が決まったことによって、会計部門の貯蓄の総額がその投資と同じ額にきまっ...続きを読むてしまう」 「プロの経済学者と一般人の最も大きな違いは、貨幣をはさまずにものを考えることができるかどうか」 「(二兆円の公共事業を行ったとすると)納税前の所得は確かに二兆円増える。しかし、これを税金として収めてしまえば、国民の手元に残る可処分所得は前と同じ水準であり、そういう意味で国民の私的な経済水準は全く同じままなのである」 「『自販機で使えない』という形でわずかに流動性が損なわれただけで全く使われなくなってしまった『二千円札』」 「複数の確率セットを持ってマックスミン戦略の中でニュースの精度を測る場合、人はよいニュースより悪いニュースのほうを、精度の高いニュースだと感じてしまう」
仕事で統計学的知識の必要性を感じ、超文系の私でも読めそうな本はないかと探してみたところ、『完全独習統計学入門』というのがなかなか好評。いまだ購入していないけれど。で、その著者である小島寛之さんの本「容疑者ケインズ」が日経新聞の書評でおすすめされていたので読んでみた次第。 ふだん読まない種類の本なので...続きを読む、何かと新鮮で、さらには小島先生の平易な語り口には非常に好感を持ちましたが、、。算数ができない自分が悔やまれる。 で、なんでタイトルは「容疑者ケインズ」なんだろう?「謎ときケインズ」とか「超ケインズ」とか、そんな感じのタイトルの方が中身にフィットするのではないかと思ったり。
ケインズの理論のゆがみ、今の世界経済の状況をもたらした原因を、ケインズ好きが解説しています。得てして経済学を進める上で社会的弱者の存在、公共性や、個人の行動というのは無視されてきました。が、そうはいかないよねーということを痛感する本でした。
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容疑者ケインズ
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小島寛之
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