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Posted by ブクログ 2023年07月10日
ある村の大きなお屋敷に住む、ちょっと気難しい風変わりな老婆に雇われた、若い博物館技師の物語です。
屋敷には老婆と一緒に暮らしている少女と、離れには庭師と、その妻である家政婦が住んでいます。
故郷を離れ、この村にたった一人で訪れた技師は、亡くなった村人たちの形見を集め、それらを展示、保存する博物館を作...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月11日
すごくしんとした気持ちになりました。
爆弾事件と殺人事件のくだりは忘れていたので、こんなにミステリな作品だったっけ…と思いましたが好きです。
沈黙の伝道師も好き。わたしもかれらにひっそりと語りたいです。
遺品を展示する沈黙博物館、訪れてみたいです。
わたしなら一体何を展示されるのだろう…。
解説が、...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月31日
象徴に満ち溢れている。
沈黙。形見。博物館。冬。
身寄りのないことが、逃げ場のないことが分かった主人公。高齢の老婆。バイソン。
解説でホロコーストとの関連に触れているが、その文脈で行くと多くのことがなにかにあてはまる。
そして、圧倒的で静謐な世界観。
特に沈黙の伝道師の存在が不可思議で考えさせら...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年04月23日
幻想的な長編小説。「博士の愛した数式」以来、小川洋子の長編はあまり読んでこなかったのだけれど、すごく良かった。
博物館技師の「僕」が訪れた幻想的な村。そこで「僕」は形見を陳列する「沈黙博物館」を作ることになる。形見を収集してきた「老婆」と、その娘だという「少女」、屋敷に代々仕えている「庭師」と「家...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月19日
『猫を抱いて象と泳ぐ』を思い出しながら読んでました。
チェスの世界と博物館の世界という違いはあれ、どこか似通った幻想的な雰囲気があります。そもそもどこの国の話なのかも判然としませんし。
登場人物はそれなりに(と言うか結構活発に)動き回りますし、会話も豊富なのですが、どこか絵画的な静止状態と静けさを感...続きを読む
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