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建築家として独立した三浦史朗だが、最近仕事がうまくいかない。実家の「まるきん温泉」は父亡き後、弟の悟朗が継いでいる。時代遅れの銭湯を畳んで、不動産で儲けようと考えた史朗は、父の葬式にも帰らなかった実家を久しぶりに訪れるが。犬猿の仲の兄弟、人気者の看板娘、そして常連客。彼らの人生を描いた、笑って泣いて心が整う感動の物語。
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Posted by ブクログ
TOKYO FMの番組「SUNDAY’S POST」の企画がきっかけで生まれた作品、 ですね! 小山薫堂さんの豊かな感性や温かさに溢れる一作だと思います。 バラエティのようで、実はしっかりした芯が一本通っている。 日本人の多くが大好きな「銭湯」 昭和の遺物のようで、でも未来へも繋いでいきたい日本人...続きを読むの文化。 このように軽妙で心地よい作品に仕上げてくれるのは、さすが「企画の大御所 薫堂師匠」の真骨頂ですね! 映画も併せて鑑賞すれば「薫堂さんの世界」にどっぷり浸かることができると思います。 「風呂で人を幸せにする」 毎日のお風呂がこんなに貴重で温かく感じるとは思ってもいませんでした。 映画も小説も最高に読後感が最高に温かいです。 「お風呂って、いいな!」
たかがお風呂、されどお風呂‥お風呂の魅力再発見と言える物語でした。 入浴は、癒し・ストレス緩和・幸福感など、心身共に様々な効用をもたらし、温泉天国である日本では、入浴はもはや立派な生活文化だということに異論を唱える人は少数派でしょう。 本書の作者は、米アカデミー賞外国語映画賞受賞作「おくりび...続きを読むと」の脚本、TV番組「料理の鉄人」の構成、ご当地キャラ「くまモン」の生みの親等、多岐に活動される放送作家・脚本家の小山薫堂さんです。 また小山さんは、一般社団法人「湯道文化振興会」の代表理事・湯道初代家元の任も併せもち、本書を書き下ろし、この2/23に映画も公開予定になっています。日本の入浴文化を世界に発信しようと尽力されているようです。 本書の詳細は割愛しますが、銭湯をバカにし建築家になるべく実家を出た長男、源泉掛け流し至上主義の温泉評論家も、最後は「湯は太陽」「湯に貴賎なし」の境地に辿り着くのですね。 本書を読みながら、ヤマザキマリさんの漫画「テルマエ・ロマエ」を思い出しました。日本の風呂文化を再認識する面白さがヒット要因だと思いましたし、入浴が理屈抜きに誰をも幸せにする、ということの大切さを改めて実感させてくれました。 相田みつをさんの「しあわせは いつも 自分のこころがきめる」も、幸せは探し求めるものではなく、気付くものだと教えてくれているんですね。 さあ、今日も湯船に浸かりましょうか‥。
「銭湯に入って来た時は暗い顔をしていた人も、出て行く時はどこかさっぱりした顔をしている」という内容に納得。 風呂って入る前はめんどくさいけれど、気持ちいいしすっきりするから結果いいんだよなあ…と、しみじみ実感。 実家の銭湯を受け継ぐ弟と、壊そうとする兄。 銭湯に救われた女性。 湯の道を極める者と...続きを読む、憧れを抱く定年間近のサラリーマン。 銭湯で絆を繋ぐ親子、夫婦… 結局映画ありきなので、普段の読書とは違う感覚。カットがどんどん切り替わる。 その割に、下手な短編よりは登場人物が見えるのが面白かった。
きっと映画は笑いもあったろう。小説にしたこの作品は、笑いは起こらず、喜劇の叙述の難しさを感じながらも、銭湯の存続につながるストーリーはとても楽しく読めた。
銭湯を軸にした人間模様です。身も心も温まります。「湯道」なるものが在るのかと思いました。家元は薫堂さんですね。
建築家が上手くいかなくなった三浦史朗は、実家「まるきん温泉」の土地を売って儲けようと葬式にも帰らなかった実家へ帰る。 「おくりびと」の脚本家が書く銭湯に関わる人達の物語。 表紙に惹かれて。映画のノベライズのようです。 脚本家の方が日本の入浴文化振興のため「湯道文化振興会」なるものを提言されているそ...続きを読むう。 茶道のように温泉の作法「湯道」があるって設定なんだけど、掛け湯の流れ方の良し悪しとか、ちょっとよくわからなくて想像が難しかった。 定番の展開なんだけど文章で読む分にはあまり山場がないというか、盛り上がりに欠ける感じ。
映画が面白そうで、そのノベライズがあると知り先に読んだ。浅い内容だけれどテルマエロマエ的な感じで見たら面白そうだと思った。
建築家として独立した三浦史朗は、最近、仕事がうまくいかなくなっていた。実家の「まるきん温泉」は父なき後、弟の吾朗が継いでいる。史朗は、時代遅れの銭湯を畳み、マンションを建てる計画を企て、父親の葬儀にすら帰らなかった実家を久しぶりに訪れる。 そこで生じる吾朗と史朗の対立、住み込みバイトで看板娘の秋山い...続きを読むづみや銭湯を愛する様々な常連客の人生を楽しく感動的に描くというストーリー。 映画化されるだけあって、ドタバタあり、笑いあり、涙ありという内容。 「湯道」というのは風呂好きの著者か2015年から提唱しているもので、華道、茶道、書道などと同様、入浴にも日本独自の伝統文化、精神があるというもの。 高尚な作法はいざ知らず、お風呂に入るにも最低限のマナーがあること、それにお風呂はゆったり入るに越したことはないということを改めて感じた。 ストーリー自体は途中からなんとなく予測されたような展開で、予定調和の大衆的な作品。
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