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被害者は密室にいながらにして矢で殺され、あるいは自らが描いた絵の中で溺れ死ぬ……。犯人は密室に閉じこめられたまま殺人を犯し、足跡を残さずに雪道を歩く……。奇想天外な謎の数々を、名探偵の宿命を受け継ぐ者が、鮮やかに解決してゆく。前代未聞のトリック、水も漏らさぬロジック、衝撃的なラスト――本格推理小説の奇跡的到達点がここにある!
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Posted by ブクログ
著者は結構ロマンチストだ。序盤は平凡だが、徐々に不思議な連作短篇集が姿を現わす。最後の蛇足感が気になるなと思いきや、あとがきでもう一捻り。ベスト短編は「◯◯◯(一応伏せ)」。ありそうでなかったミスディレクションと後味悪いエンディングはそうはお目にかかれない。
「密室の矢」 「逆密室の夕べ」 「獅子の城」 「絵の中で溺れた男」 「わらの密室」 「イエローロード」 「ケンタウロスの殺人」 「美羽の足跡」 全8篇。連作短編集・・・なのですが、期待度大で読み始めたのはいいけれど 読みながら戸惑ってしまった。 これ探偵が変わるんだよね。 しかもその入れ替わり方...続きを読むが驚きなのよ。 そんなの有りですか????ってのまである。 これはあとがきまで読んで、面白さ倍増!!と思えます。 こういうのは初めてだったので、楽しめました
探偵役が移り変わってゆく連作短編集。あとがきで更に最後の一捻り。前半は特に、クリスティ等の古い海外ミステリーの翻訳もののような雰囲気。
密室の矢 光文社「本格推理03 迷宮の殺人者たち」 1994年4月 逆密室の夕べ 光文社「本格推理マガジン 孤島の殺人鬼」 1995年12月 獅子の城 光文社「OZの迷宮」 2003年6月 絵の中で溺れた男 光文社「OZの迷宮」 2003年6月 わらの密室 光文社「OZの迷宮」 2003年6...続きを読む月 イエローカード 承前 イエローカード 承運 光文社「OZの迷宮」 2003年6月 ケンタウロスの殺人 光文社「本格推理09 死角を旅する者たち」 1996年12月(原題 白銀荘のグリフィン) 美羽の足跡 光文社「OZの迷宮」 2003年6月 本編必読後のあとがき 本編必読後の解説 香山二三郎
著者の代表的な探偵である南美希風が初めて登場する作品。女性と思っていたら男性だったのか。連作短編の体をとっているのだが全て読むと繋がっているという構造なのだがそれ以上に面白い仕掛けもあったり、なかったり。ミステリとしてはペンネームの由来となっているカー寄りでそれよりも島田荘司さんっぽい強引なトリック...続きを読むが目に付く。特に大胆なのは表題作の一部にもなっている「ケンタウロスの殺人」で中々に大掛かりである意味馬鹿馬鹿しいものを持って来ている。また全編を通して探偵の存在意義に対する考察が寄せられている。
短編集。どの謎にもアクロバティックな解決が成されるのだけれどちょっと荒唐無稽感はありつつもミステリとしては十分楽しめた。一番好みなのは「絵の中で溺れた男」かなぁ。南美希風を探偵とした作品は他にもあるのでそちらも楽しみ。
本格ミステリーは殺害方法さえ思いつけば、動機は後からいくらでも作れる。ゆえに、作者の指先一つで誰でも犯人にできる、という点を逆手にとった短編集だ。その志は買うが、同工異曲の事件ばかりで飽きてくる。ちなみに、受け継がれる絆、はウルトラマンネクサスのテーマでもあった。
3+ 企み過ぎにも程がある。「ケンタウロス〜」等、奇抜な謎で興味を引き、良い意味で印象深い話もある。が、連作の構成上必要とは言え、結論ありきで作られた第3話の無理矢理感が、説得力も低く足を引っ張る。
短編リレー式? 主人公は3人いるのですが、バトンタッチの仕方が ありえないというか、そういう落ちは考えていませんでした、な方式。 これはこれで、脳内常識ひっくり返してくれました…w 事件もいつものように脳内常識ひっくり返してくれましたが 更にひっくり返してくれたのはあとがき。 そこにいたるまで、3...続きを読む人目は一体どういうバトンタッチなのか まさか…と想像してみたりで楽しかったです。 主人公は、確実に前の分で登場しているので 3人目はどこで? と。 いつもの如く、話の推理はさっぱりです。 そして妙な知識だけが増えていきますw
名探偵のための、短編連作。 いい意味で裏切られた。 南美希風まで悲劇的な最後を迎えるんじゃないかとハラハラしたが。 しかし、あのあとがきを踏まえると、「驚異的なパワーを持つ頭脳です」とか「まさに"魔術師"ですね」とか、恥ずかしくなかったんだろうか…これも自己愛性人格障害のなせる業...続きを読むか…。
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