あすなろ荘の明日ごはん

蛙田アメコ

眠れぬままに迎える朝が怖かった。ならば夜の間に朝食を作ろう

眠れない花が見つけた、朝を迎えるための食事とは？

家賃３万円、朝食付き。「朝ごはんは、みんなで食べること」。不眠症で仕事を退職した花は、葉子が営む朝食付き下宿「あすなろ荘」の大家代理を任された。だが住人は朝が弱い会社員の晴恵や人前で食事をとりたがらない鹿嶋など、癖のある人ばかり。揃わない食卓を前に投げ出したくなる花だったが、葉子から託された「朝ごはんノート」を元に朝食を用意するうちに、下宿の中に居場所ができつつあることに気づいて…。

甲斐千鶴・装画

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: 二見書房
• 掲載誌・レーベル: 二見サラ文庫
• ページ数: 320ページ
• 電子版発売日: 2023年01月01日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 3MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

仕事のストレスによる不眠症で退職してしまった26歳の花は、祖母の葉子が営む下宿｢あすなろ荘｣の大家代理を任される。明るく元気な詩笑夢、無口で無愛想な仙人、すごい色気の美人晴恵の3人の下宿人はなかなかに個性的。初めは｢朝ごはんは、みんなで食べること｣というルールを守ることも難しいがが、葉子の｢朝ごはんノート｣を手がかりに関わりを深めていく。やりたい仕事に気づき、仲間と共に少しずつ前に進む花を応援したい。

[ブクログ · ★★★☆☆]

不眠症で退職した花は、祖母の葉子が営む朝食付き下宿「あすなろ荘」に身を寄せる。
だが、あすなろ荘に到着してすぐに告げられたのは、日本一周旅行の間大家代理をして欲しい、ということ。
戸惑いながらも「朝ごはんはみんなで」を守るべく個性的な下宿人と過ごすうち、自分の居場所が出来ていることに気づく。


仕事のストレスでどうしようもなくなる気持ち、やる事があるということに安心する気持ち。
私の場合はそこまで深刻なものじゃなかったかもしれないけど大なり小なりそういう時はあったので気持ちがわかって一緒に苦しくなりました。
そして、花ちゃんが希望を見い出せた時には一緒に嬉しくなりました。